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看護観の例文とおすすめの職場5選!書き方やポイントも徹底解説

記事掲載日:2023/10/25

看護観の例文とおすすめの職場5選!書き方やポイントも徹底解説

看護観とは、「どんな看護師になりたいか」を表すものです。しっかりした看護観を持っていると、日々の業務がしやすくなるだけでなく、転職や就職の面接でも有利になります。この記事では、看護観の必要性や書き方のポイントについて解説します。レポートが苦手な人でも書ける例文付きなので、ぜひ参考にしてみてください。

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看護観とは?

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看護観とは、「どんな看護師になりたいか」を表すもの。看護観は、個人の経験や人生観から生まれるため、看護師として働いていくうちに変化することもあります。

看護観は「理想の看護師像」と言い換えることも可能です。

看護観が必要な理由

看護観は看護師として働くときにはもちろん、就職や転職活動の際にも必要です。今まではっきりとした看護観が持てていなかった人は、看護師としての経験やエピソードを思い出しながら、自分の看護観を考えてみましょう。

  • 看護師が自分の仕事の指針にするため
  • 就職・転職の際の自己PRにもなるため
  • 就職・転職先を選択するときの指針になるため
  • 看護師が自分の仕事の指針にするため

    看護観が明確だと、看護師として働くにあたっての目標が定まりやすいです。
    看護観とは「看護師としての理想の姿」であり、患者さまにどんな看護をしたいかを示すもの。どんなに仕事が忙しく大変でも、看護観がはっきりしていれば、看護師としての自分の目標を見失わずにいられるでしょう。

    就職・転職の際の自己PRにもなるため

    看護観は、就職や転職のときに必ずチェックされる項目です。志望動機や自己PRには、自身の経験や長所とあわせて看護観についても記載しましょう。
    履歴書に看護観を書くことで、仕事に対しての意欲を示すことができます。

    就職・転職先を選択するときの指針になるため

    看護観は、就職先や転職先を選ぶときの指標になります。看護師の働ける場所はたくさんあり、どこを選べばいいのか悩む人が少なくありません。迷ったときは、自分の看護観と病院や企業の理念を照らし合わせてみてください。

    自分の看護観と似ている理念を持った病院や企業を選べば、双方の目指す方向性が一致し、納得感をもって看護に取り組みやすくなるでしょう。

    看護観を構成する要素

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    看護観は個人の経験や考えから生まれるものであり、正解がなく経験によっても変化します。ここでは、看護観を構成する要素について解説します。

  • 自分の目指す看護師像
  • これまでの経験
  • 人生観
  • 自分の目指す看護師像

    自分がやりたい看護や理想の看護師像は、看護観を構成する重要な要素です。経験が浅く、はっきりした看護観が持てていない場合は、尊敬する先輩の看護を思い浮かべると考えやすいかもしれません。

    これまでの経験

    これまでの具体的な経験も、看護観の大きな要素です。看護観は、これまでの人生経験や仕事での経験、患者さまとの関わりの中で変化するもの。看護観が変わることは、悪いことではありません。

    むしろ転職や就職の面接において、具体的なエピソードを交えて看護観の変化について話すことで、看護に対する熱意や意欲が伝わるでしょう。

    人生観

    自分の人生観そのものが、看護観に対して大きな影響を与えます。
    看護師の場合、身近な人や患者さまの死に立ち会って死生観が大きく変わることもよくあるでしょう。人生の目的や、生死の意味について考える機会も多いのではないでしょうか。このような人生観は、看護観を構成する大きな要素のひとつです。

    転職活動で伝わる看護観の書き方のポイント

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    看護観は、転職活動の際に重視されるポイントです。ここでは、転職活動で好印象を与えられる看護観の考え方を紹介します。

  • これまでの経験を洗い出す
  • 患者さまを最優先に考える
  • 抽象的な表現は避ける
  • 転職先の方針や理念に結び付ける
  • これまでの経験を洗い出す

    まずは、これまでの看護経験で印象に残ったエピソードを思い出してみましょう。看護観を伝える際に具体的なエピソードがあると、説得力が上がります。
    印象に残ったエピソードを思い出せたら、なぜそう思ったのかを自分に問いかけてみてください。自分への問いかけを続けていくことで、自分のやりたいことや目標が明らかになります。

    患者さまを最優先に考える

    看護観は、患者さまを最優先に考えた内容にしましょう。看護は、患者さまのために行うもの。「患者さまが〇〇のようになりたいと思っているから、〇〇を大切にした看護をしたい」というように、患者さまを主体にして考える必要があります。

    抽象的な表現は避ける

    看護観は、実体験をもとにした具体的なエピソードを踏まえて表現しましょう。抽象的な表現では、相手に正しく伝わらない可能性があります。あなたのことを全く知らない人が読んでも、理解できるように書くのがポイントです。

    転職先の方針や理念に結び付ける

    転職活動では、働きたい病院や施設の理念に沿った看護観を考えましょう。病院や施設は看護師とのミスマッチを防ぐために、応募してきた人の看護観が病院や施設の理念と大きな差がないか、チェックしています。
    志望先に合わせて看護観を変える必要はありませんが、表現の仕方を工夫するといいでしょう。

    看護観の事例集【職場付き】

    ここでは、看護観の例をいくつかご紹介します。看護観ごとに向いているおすすめの職場についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

    \ 患者さま一人ひとりの人生を理解し、じっくり向き合う看護を/

    仮名:Kさん
    年齢:41歳
    臨床経験:20年
    経験科目:内科、呼吸器科、神経内科

    私は「患者さま一人ひとりの人生を理解し、じっくり向き合うこと」を大事に、看護をしています。

    新卒で入職した急性期病院は、入退院のサイクルが短く、慌ただしい日々を送っていました。もちろん学びは多く充実していましたが、看護師を志した時に思い描いていた「一人ひとりの患者さまの心に寄り添う看護師」とは程遠い状態にあるなと、ふと思う瞬間もありました。

    その後、異動で慢性期の患者さまを看ることになりました。やっと、患者さま一人ひとりとしっかり向き合うことが求められる環境に入ることが出来、「私がやりたい看護はこれだ」としっくりくる感覚がありました。

    現在は療養型病院での看護をしています。業務の内容は、「日常的な生活ケア」が中心です。 患者さまの性格や考え方、入院前の生活背景、ご家族との関係性など、さまざまなことを理解し、自分なりに一人ひとりの患者さまに合わせたコミュニケーションをとっています。その中で、患者さまやご家族と深い信頼関係を築くことができた時には、何にも代えがたい大きな喜びを感じます。

    今後も、疾患だけではなく、患者さまやご家族の性格や考え方、ご経験を理解し、一人ひとりに寄り添うことのできる看護師を目指していきたいと考えています。

    こんな看護観をお持ちの方におすすめの職場

    療養型病院

    療養型病院は、一人ひとりの患者さまとゆっくり関われるため、寄り添った看護を大事にしたい方や、患者さまの人生の最後まで寄り添いたい方におすすめです。
    療養型の病院に入院する患者さまは病状の変化が大きくないため、看護師は日常的な生活の看護を中心に行います。

    \ 患者さまの不安を取り除き、安心して検査を受けられるように /

    仮名:Aさん
    年齢:43歳
    臨床経験:5年
    経験科目:内科、健診

    私は、看護をする中で患者さまの不安を取り除き、安心して検査を受けられるようにすることを心がけています。

    現在はクリニックにて、内視鏡検査の介助やその他の診察介助を行っています。

    来院される患者さまは一人ひとり生活背景が違うため、診察や検査に対する気持ちや考えも異なります。例えば、検査に不安を感じている方もいらっしゃいますし、検査を受ける意味がないと思われている方や、仕方なくお越しになる方もいらっしゃいます。

    そのような中で私は、それぞれの患者さまの気持ちを汲み取ったうえで、安心できるような工夫をするのが看護師の仕事だと考えています。たとえば、検査前に患者さまが不安になっていたら、もう一度検査の一連の流れをお話したり、他愛もない会話をしたりして不安や緊張をほぐせるよう心がけています。

    患者さまに検査に前向きになっていただけると、業務もスムーズに進むのを実感しています。看護師は患者さまがスムーズに医療を受けられるよう調整することが大切だと考えています。

    こんな看護観をお持ちの方におすすめの職場

    クリニック・診療所

    「患者さまに安心して診察や検査を受けてもらいたい」という看護観を持っている方には、クリニックや診療所がおすすめです。クリニックでは、短い時間で数多くの患者さまの対応をするため、一人ひとりとじっくり関わるよりは、テキパキと業務を進める能力が求められます。

    \ 患者さまの生活に寄り添う看護を /

    仮名:Sさん
    年齢:46歳
    臨床経験:10年
    経験科目:急性期、透析

    私は、患者さまの生活に寄り添う看護を理想としています。

    病棟での勤務時代は急性期病院だったこともあり、患者さまの入れ替わりも頻繁で、一人ひとりとじっくりお話しする余裕はありませんでした。やりがいといえば「退院できてよかった、ありがとう」と言われるときで、患者さまを送り出しながらも、自分の納得のいく看護が出来ていただろうかとやるせない気持ちを抱く瞬間もありました。

    その後、結婚を機に透析クリニックへ転職しました。患者さまと関わる時間は長くなりましたが、専門的な技術を身につけることが大変で、また、一般の看護とは離れた業務ばかり行うことに日々不安も感じていました。

    そんな時に親戚の叔父が病気で倒れ、在宅でのケアが必要になりました。お見舞いに叔父の家を訪ねたとき、ちょうど訪問看護の看護師さんがいらっしゃっていたんです。そこで、叔父が看護師さんに「今日もありがとう!また来てね」と言ったのを聞いて、とても驚きました。私自身、退院できてうれしいと言われたことはあっても、また会いたいと言われたことがなかったからです。「こんなに日々の暮らしに溶け込んで、患者さまをそばで支えられる看護があるんだ」と、これこそが自分のまさに理想としている看護ではないかと思いました。

    その経験がきっかけの一つになり、今の訪問看護の職場に転職しました。
    現在は、患者さまのもとを訪れた際に、医療的な面以外にも、些細な会話の様子や表情の変化を見逃さないように心がけています。そのような些細とも思える情報から一人ひとりの患者さまにとってのベストな状態にするためにはどうすべきか考えを巡らせ、日々の業務に励んでいます。

    こんな看護観をお持ちの方におすすめの職場

    訪問看護

    「患者さまの日々の生活を支えたい」という看護観を持っている方には、訪問看護がおすすめです。訪問看護では、医療と生活の両方の視点から「その人らしい暮らし」を支援することが求められます。
    定期的に患者さまと接するため「〇〇さん」と自分の名前で呼んでもらえることも多いです。

    \ 患者さまの想いを大切にしたい /

    仮名:Hさん
    年齢:26歳
    臨床経験:4年
    経験科目:内科、訪問看護

    私は、患者さま(ご利用者さま)の想いを大切にする看護がしたいと思っています。

    看護学生の頃、実習先の病院に癌末期の患者さまがいらっしゃいました。その方は、誤嚥のリスクがあり、経管栄養に切り替わっていました。しかし、ご本人が「どうしてもハチミツを味わいたい」と強く望まれていて。そこで、看護師さんが他職種と連携をし、細心の注意を払いながら一度その願いを叶えてさしあげていたのを見ました。その時、患者さまやご家族がすごく嬉しそうにされていたことが強く印象に残っています。

    私は、その経験から、自分が看護師になってから日々患者さまと向き合い一人ひとりを大切にすることを心がけてきました。
    ある時は、患者さまの食事中の状態に違和感を抱き、お声がけをしたこともあります。その時その患者さまが、口内炎がたくさんできているせいで食事がまともにできていないのにも関わらず、そのことをなかなか看護師に言い出せなかったということに気がつきました。患者さまは「口内炎ごときで弱音を吐けない」と思っていたそうです。自分自身が日頃から患者さま一人ひとりと向き合っていたからこそ気がつけた変化だったと思いました。

    そのような経験から、病気によって小さなやりたいことができなくなる患者さまがいること、痛くても「痛い」と主張できない方がいるということを、看護師という立場になって改めて実感することが何度もありました。

    私は、このような経験を経て、これからも患者さま一人ひとりによりそい、心の声に耳を傾け寄り添った看護を行っていきたいと思っています。

    こんな看護観をお持ちの方におすすめの職場

    有料老人ホーム

    患者さまの思いを大切にしたいという方には、有料老人ホームがおすすめです。有料老人ホームは、高齢者が健康を保ちながら生活するのを支援する施設であるため、利用者さんの思いや変化を大切にした看護ができるでしょう。
    患者さまの生活をより良くするために他職種と連携をし包括的にサポートするということに魅力を感じる方には、病院よりも主体性を持って密に関われるこのような施設が向いているかもしれません。

    \ 治療ではなく、生活を支える看護師になる /

    仮名:Aさん
    年齢:51歳
    臨床経験:22年
    経験科目:療養病棟、リハビリ病棟

    私は 「治療ではなく生活を支える看護師になりたい」と考えています。

    私の父は認知症で、施設にお世話になっています。施設の看護師さんが、父を家族のように親身に寄り添いながら支えてくれている姿を見たとき、医師が「治療」を行う傍らで「生活」を支えているのが看護師なのだ、と強く感じました。

    また、自分自身も歳を重ねていく中で、施設を利用されている人生の先輩方と家族のように一緒に歳を重ねていきたいと次第に思うようになったのも、この看護観を持った理由です。

    病院勤務の時代は、患者さまが病院で最期を迎えられるのを何度も見てきました。生活の場ではなかった、住み慣れていない病院という場所で、最期だけに寄り添うことも幾度もありました。

    そのように最期を支えることもとても大切な看護の一部ですが、私は、患者さまと家族のような距離感で長きにわたって支えたい、悔いのない人生を送るお手伝いができる看護師になりたいと強く思っています。

    こんな看護観をお持ちの方におすすめの職場

    介護老人保健施設

    生活を支える看護をしたい人には、介護老人保健施設がおすすめです。老人保健施設は、目的を持ってリハビリを行い在宅に復帰することが目的のため、看護師自身も明確な目標を持って看護に取り組めます。
    また、医療ケアが充実している施設の場合、これまでの病院での経験も活かせるでしょう。

    看護観に関するよくある質問

    看護観は人によってかなり異なるもの。ここでは、看護観に関してのよくある質問に回答します。

    Q. 看護観とは簡単に言うと何?

    A:どんな看護師でありたいかを表すもの

    看護観とは、看護師の仕事に対する自分の姿勢や目標を言葉にしたものです。「理想の看護師像」と言い換えることもできます。

    Q. 看護観を考える目的は?

    A:看護師として目標を持って働くこと、就職や転職活動での自己PR

    看護観を持っていると、どんなに日々の業務が忙しく慌ただしくても、目指すべき方向を見失いにくくなります。また、就職や転職活動では「どんな看護師になりたいか」ということを具体的なエピソードを交えて伝えられるため、自己PRにもつながります。

    Q. 看護の面接で聞かれることは?

    A:志望理由、どんな看護師を目指しているか、心に残っているエピソード、自己PR

    看護師の就職や転職の面接では、志望理由といった一般的なものから、具体的なエピソードや目指したい看護師像なども聞かれます。看護観がはっきり整理できているとこれらの質問に回答しやすく、また回答に一貫性が出やすくなります。

    看護観を深掘りすれば、就職や転職も有利に

    看護観は、人生経験や経験によって変化するものであり、人それぞれ異なります。看護観をしっかり持っていると、日々の業務がどんなに忙しくても目指すべき方向を見失いにくくなるでしょう。

    また、就職や転職の際、看護観は自分の経験や仕事への意欲をアピールする道具にもなります。さらに看護観を明らかにすることで、自分がやりたい看護ができる職場を見つけやすくなるかもしれません。これを機会に、ご自身の看護観も深掘りしてみましょう。

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