看護師の給料が高い病院の特徴は?平均年収・転職のポイントも解説
記事掲載日:2025/03/26
- 看護師の給料が高い病院の4つの特徴
- そもそも看護師の平均年収はどのくらい?
- 看護師の給料が高い病院の【都道府県】
- 看護師の給料が高い病院の【規模】
- 看護師の給料が高い病院の【運営元】
- 看護師の給料が高い病院の【診療科】
- 給料が高い病院に転職する際の3つのポイント
- 給料が高い病院に転職するメリット・デメリット
- 給料だけじゃない!看護師の職場選びを成功させるコツ
- 給料が高い病院への転職で看護師としてステップアップ!
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看護師の給料が高い病院の4つの特徴
看護師の給料が高い病院には、上記のような傾向があります。一つひとつ詳しくみていきましょう。
都市部にある病院
看護師の給料が高い病院の特徴のひとつは、都市部に位置していることです。大都市は人口が多い分医療の需要が高く、病院は多くの患者さまを抱えているため、看護師も多く必要とされています。看護師需要を反映して、給料は高くなります。
また、都市部には最新の医療技術を導入している大きな病院も多いです。最先端の医療技術を導入している病院では、スキルアップの機会が豊富に得られるメリットもあります。
規模が大きい病院
大規模な病院は多くの診療科を持ち、多様な医療サービスを提供しています。患者さまの数が多く経営基盤がしっかりしているため、職員も安定した収入を期待できるでしょう。
また、多くの診療科を持つ特徴から、看護師として多様な経験が積めることや専門性を高められるメリットもあります。さらに、大病院ではキャリアアップの機会も豊富で、役職に就けばさらなる給与アップが見込めるでしょう。
高度医療のスキルが必要な病院
高度な医療技術を提供する病院では、看護師をはじめとした職員には専門的な知識やスキルが必要とされるため、その分給与も高い傾向にあります。最先端の医療技術に触れることで、スキルアップできる機会も多いです。
さらに、そのような病院で看護師としての専門性を高めることで、将来的なキャリアの選択肢も広がるでしょう。
経営が安定している病院
病院の経営が安定しているかどうかは、どのような運営元であるかも大きなポイントです。とくに、私立学校法人や国立・公立の病院は経営母体が大きいため、給与や待遇の水準が高めである傾向があります。
また、好待遇は経営が安定しているからこそ実現できるものです。経営が安定している病院は福利厚生が充実していることが多く、看護師として働きやすい環境が整っている特徴が見られます。
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病院で働く看護師の仕事内容とは?病院の種類とメリット・デメリットを解説
そもそも看護師の平均年収はどのくらい?

【令和5年度の平均年収】
看護師 | 約508万円 |
---|---|
全職種 | 約506万円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
※年収は「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」の1万円未満を切り捨てて記載しています。調査で使用されている語句の定義については、厚生労働省のサイトでご確認ください。
厚生労働省の調査によると、看護師の平均年収は約508万円で、全職種の平均年収約506万円と比較するとやや高めです。
看護師以外の医療系職種と比較した場合でも看護師の平均年収の水準は高く、助産師、診療放射線技師に次いで高い結果となっています。看護師の平均年収について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事もぜひご覧ください。
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看護師の給料が高い病院の【都道府県】
看護師の平均年収は、都道府県による差もみられます。以下は看護師の平均年収が高い5都道府県です。
都道府県 | 平均年収 | |
---|---|---|
1位 | 大阪府 | 約568万円 |
2位 | 神奈川県 | 約545万円 |
3位 | 静岡県 | 約545万円 |
4位 | 山梨県 | 約544万円 |
5位 | 山形県、富山県 | 約539万円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(一般労働者 都道府県別)
全国~埼玉/ 千葉~愛知/ 三重~山口/ 徳島~沖縄
※上記データは、厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(一般労働者 都道府県別)を加工し算出しています。
看護師の平均年収は都市部で高い特徴があることからも分かるように、地方別に見ると首都圏や東海地方、関西地方で高い傾向があります。一方でその他の地方では低く、1位の大阪府と最下位の宮崎県の年収の差は約150万円です。
給料が高い病院に勤めたいと考える人は、給料が高い地域で就職を検討してみるのもよいでしょう。
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看護師の給料が高い病院の【規模】
下記は施設規模別の看護師の平均年収です。施設の規模によっても、看護師の年収は大きく左右されるようです。
施設規模 | 平均年収 | |
---|---|---|
1位 | 1,000人以上 | 約557万円 |
2位 | 100~999人 | 約486万円 |
3位 | 10~99人 | 約452万円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(一般労働者 職種別)
※上記データは、厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(一般労働者 年齢階級別)を加工し算出しています。
施設規模が大きくなるほど看護師の平均年収は高くなります。1,000人以上の規模の病院と100人未満の規模の病院で比較すると、その年収差は約100万円です。
大規模な病院ほど病院の経営が安定しやすいことや、高度な医療を提供するため看護師の高いスキルが必要とされることが関係していると考えられます。
看護師の給料が高い病院の【運営元】
給料が高い病院は、運営元にも傾向があります。以下は設置主体別に看護師の平均年収を比較したものです。
運営元 | 平均税込給与総額 | 賞与を含まない平均年収 | |
---|---|---|---|
1位 | 私立学校法人 | 369,216円 | 4,430,592円 |
2位 | 会社 | 364,651円 | 4,375,812円 |
3位 | 社会保険関係団体 | 356,133円 | 4,273,596円 |
4位 | 日本赤十字社 | 354,412円 | 4,252,944円 |
5位 | 国立 | 349,836円 | 4,198,032円 |
出典:公益社団法人日本看護協会「2023年病院看護実態調査 報告書」
「統計表 67 設置主体・勤続 10 年、31~32 歳、非管理職の看護師の月額給与」
賞与を含まない平均年収は、平均税込給与総額×12で算出
私立学校法人や民間企業が運営する病院は、給与水準が高い傾向にあります。表には賞与が含まれていませんが、賞与も高い傾向にあるため、合計の年収はさらに高水準になるでしょう。
一方、社会保険団体や日本赤十字社、国立の病院は施設規模が大きく、さらに高度な医療を提供するために高いスキルを持つ職員を求めるので、給料が高いと考えられます。
看護師の給料が高い病院の【診療科】
診療科によっても給料の相場は変わります。とくに看護師の給料が高い傾向にある診療科目は下記のとおりです。
【主な診療科】
緊急性が高く専門的なスキルが求められる集中治療室や救急救命科、麻酔科などは特殊勤務手当が支払われることがあり、給与が他の診療科に比べて給料が高い傾向にあります。
その他にも専門的なスキルが必要な呼吸器科やがん診療科も、比較的給料が高いでしょう。
また、病棟では夜勤があることから、夜勤のない職場と比べて給料が高いです。
給料が高い病院に転職する際の3つのポイント
給料が高い病院に転職したいと考えるとき、考えるべきポイントは上記のとおりです。以下で詳しくみてみましょう。
基本給・夜勤手当をしっかりとチェックする
給料が高い病院への転職を考える際には、基本給の金額はもちろん、夜勤手当も重要なチェックポイントです。夜勤手当は病院によって大きく異なるため、必ず詳細を確認しましょう。より収入アップを図りたい場合は、夜勤の回数を増やすこともひとつの方法です。
また、基本給や手当の他に、賞与や昇給制度についてもきちんと確認しておく必要があります。求人情報の問い合わせや面接時に詳細を確認し、総収入の見込みを把握することで、よりよい条件の転職先を選べるでしょう。
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役職・管理職を目指す
役職に就くことで基本給が増加したり役職手当が支給されたりするので、収入が大幅にアップする可能性があります。大規模な病院は競争率が高いため、中・小規模の病院の方が比較的管理職を目指しやすいといえるでしょう。
また、病院によっては管理職のポストが少ない場合もあるので、ポストが豊富な職場を選ぶことも大切です。
なお、役職を目指すには、管理職に求められる知識やスキルを身につけることが欠かせません。日々の業務でリーダーシップやコミュニケーション能力を高め、周囲から信頼を得ることが求められます。
+αの資格を取得する
看護師以外に+αの専門的な資格を持つことで、給料の増加につながることがあります。とくに、専門看護師や認定看護師の資格は専門性を高めるうえで有利になるでしょう。
資格取得に向けた勉強には時間と労力が必要ですが、その結果得られるスキルや知識は転職市場での競争力を高めることにつながり、将来的なキャリアの選択肢も増やせます。
資格の種類は自身の興味やキャリアプランに合ったものを選び、計画的に取得を目指しましょう。
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給料が高い病院に転職するメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・収入がアップし、経済的な安定が図れる ・専門性が高い職場では、さらなるスキルアップを期待できる |
・夜勤が多い場合、仕事と生活のバランスを取ることが難しい ・患者数が多い職場では多忙になりやすい ・高度医療のスキルが必要な職場では負担が大きい |
給料が高い病院に転職することはメリットも多いですが、もちろんデメリットもあります。以下に表としてまとめました。
メリット
給料が高い病院に転職すれば、当然収入アップが図れます。また、高収入の病院は一般的に設備や医療技術が充実していることが多く、より高度なスキルを身につけるチャンスが広がることが考えられるでしょう。
給料が高い病院に転職することで、収入アップと同時に、看護師としてのスキルアップやキャリアアップを図れるというメリットがあります。
デメリット
給料が高い病院では、働き方に注意する必要があります。大規模な病院では業務量が多かったり、夜勤が多かったりすることが一般的です。
また、高度医療のスキルが必要な病院では、業務の難易度や求められるレベルが高く、責任も重くなります。病院によっては、超過勤務や時間外の研修が頻繁にある場合もあるため、ストレスが増える可能性も考慮しておくことが重要です。
転職は給料の面からだけでなく、働きやすさや自分のライフスタイルに合った職場環境を総合的に考えることが大切でしょう。
給料だけじゃない!看護師の職場選びを成功させるコツ

転職先の給料さえ高ければ、必ずしも満足して長く働き続けられるというわけではないものです。以下に給料以外の考慮すべき点を紹介します。
転職の軸やキャリアプランを明確にする
転職を成功させるには、まず自分のキャリアプランをしっかりと考えることが重要です。将来的にどのような働き方をしたいのか思い描き、身につけたいスキルや経験を積みたい分野を明確にすることで、転職先の選択肢を絞り込めるでしょう。
あらかじめ自己分析を徹底しておけば、転職後のミスマッチも防ぎやすいです。転職候補先の給料や勤務地だけでなく、働きがいや成長の機会、働きやすさなど自分が本当に求めている「転職の軸」に関わる要素を洗い出して検討しましょう。
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仕事と生活のバランスが取れるかを考慮する
看護師の仕事は多忙を極めることが多いため、仕事と生活のバランスを取ることが非常に大切です。とくに給料の高い病院では、夜勤や業務内容から心身ともに負担が大きい場合もあります。
転職先を選ぶ際には、勤務時間やシフトの柔軟性、休暇制度などをしっかり確認しましょう。仕事とプライベートの両立が可能な職場を選ぶことで、長く安心して働ける環境を手に入れられます。
職場の雰囲気や労働環境を把握する
職場の人間関係やチームワークの良し悪しは、日々の働きやすさに大きな影響を与えます。転職後のミスマッチを防ぐためにも、職場見学や面接を通じて、職場の雰囲気を把握することが大切です。
さらに、労働環境についても調査しておきましょう。教育制度や産休・育休制度が整っているか、労働組合の有無など、職場によって条件はさまざまです。事前調査を入念にしておくことで、自分に合った職場を見つけられるでしょう。
転職サポートを活用して自分に合う職場を見極める
看護師の職場選びを成功させるためには、転職サポートのサービスを活用することがおすすめです。サービスを利用することで、非公開求人や詳細な職場情報を得られることもあります。
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給料が高い病院への転職で看護師としてステップアップ!
看護師の給料が高い病院には一定の傾向があります。給料が高い病院に転職したい人は参考にして病院選びをしてみてください。ただし、給料に見合った高いスキルが求められたり、業務量が多かったりする場合もあるので注意が必要です。高い給料につられて転職したあと、「こんなはずではなかった」と後悔しないよう、給料以外の条件をしっかり確認し自分に合う職場かどうか吟味しましょう。
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