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退職届・退職願の書き方&例文!手書き・封筒・辞表のマナーや看護師の円満退職のコツ【テンプレートつき】

記事掲載日:2024/11/20

退職届・退職願の書き方&例文!手書き・封筒・辞表のマナーや看護師の円満退職のコツ【テンプレートつき】

退職届や退職願は普段あまり目にする機会がない書類です。いざ必要なタイミングで「書き方が分からない」ということが多いもの。そこで今回は、退職届・退職願のテンプレートや書き方をご紹介します。看護師が円満退職を目指すための方法やマナーもお伝えしますので、退職や転職をお考えの方は参考にしてみてください。

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退職届とは?退職願・辞表との違い

概要 提出するタイミング
退職届 退職が決定した後、会社に提出する書類 退職確定後
退職願 会社に対して退職の意思表示をする書類 退職の意思表示をする段階
辞表 社長や取締役などの経営陣、公務員が役職を辞める際に提出する書類 退職確定後

退職届は、会社に退職すること(労働契約を解除すること)を届け出るための書類で、基本的に受理された後はよほどの事情がない限り撤回は難しいです。

対して、退職願は退職の意思を示す書類で、退職の交渉をする前(退職届よりも前)に提出します。退職願は口頭による意思表示でも可能な場合が多く、提出は必須ではありません。

また、辞表は「役職」を辞める意思を伝えるもので、主に取締役などの役職者や公務員などが提出するものです。会社などに雇用されている人の退職届と同じ役割があります。

看護師の退職に関わるのは主に退職届と退職願です。スムーズな退職を目指すため、退職に関わる書類の正しい知識を持って手続きを進めるようにしましょう。

退職届・退職願の書き方はこちら

退職届・退職願を書くときの4つの事前準備

退職届・退職願を書くときの4つの事前準備

退職届や退職願を書くにはまず何から手を付けてよいか分からない、という人も多いはず。主に上記の事前準備が必要であるため、しっかり確認しておきましょう。

退職手続きは就業規則に従って進める

看護師の退職手続きの流れ 退職願・退職届を出すタイミング
1.退職のスケジュールを立てる
2.看護師長に退職の意思を伝える 必要に応じて「退職願」を提出する
3.職場と相談して正式な退職日を決める 退職日が決まったら「退職届」を提出する
4.担当業務の引き継ぎを行う
5.必要なものの返却・受け取りを行う

退職を考え始めたら、最初に就業規則を確認し、退職の意思を伝えるタイミングや退職手続きの流れを把握しておきましょう。

職場の就業規則には、「退職をいつまでに申し出る必要があるか」などさまざまなルールが定められています。スムーズな退職のために、就業規則に従って適切に退職の準備と手続きを進められるようにしておくことが大切です。

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看護師必見!病院を退職する流れと退職日までにすることまとめ

退職の意思を上司に相談する

退職願や退職届を提出する前に、口頭で退職について上司に相談しましょう。看護師の場合、直属の上司である看護師長に話すのが一般的です。

上司の忙しいときは避け、時間に余裕があるときを見計らって相談するとよいでしょう。円満退職につなげるためにも、退職交渉をきちんと行ったうえで退職届等の作成を進めることが大切です。

手書きとパソコン、どちらで作成するか決める

退職願や退職届の作成は、基本的に「縦書きの手書き」がおすすめです。パソコンで作成する場合と比べて、手書きの方が誠意を伝えやすく、好まれる傾向にあります。

ただし、職場によっては就業規則で書式や提出方法の指定がある場合もあるので、事前に確認しましょう。

便箋や封筒など必要なものをそろえる

必要なもの一覧
便箋 B5またはA4サイズの白無地
封筒 長形4号または長形3号の白色和封筒
ペン 黒のボールペンまたは万年筆

退職届や退職願を作成する場合は、便箋や封筒などを用意する必要があります。B5サイズの便箋を用意する場合は長形4号の封筒を、A4サイズには長形3号の封筒を用意しましょう。いずれも白無地のものが適しています。

また、筆記具は黒のボールペンか万年筆を使用し、摩擦で消えるタイプのものは使用してはいけません。

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退職届・退職願の書き方【テンプレートつき】

退職届・退職願の書き方【テンプレートつき】

退職届・退職願の書き方を、テンプレート付きで詳しく紹介します。記載すべき項目について詳しく見てみましょう。

退職届・退職願の書き方【縦書きのテンプレート】

退職届・退職願の書き方【縦書きのテンプレート】

退職届、退職願に記載する項目は大きく分けて8つです。書き出しは、右下に「私儀(わたくしぎ)」と書きましょう。

退職理由は、基本的に「一身上の都合により」でOKです。退職日は、退職願には「退職を希望する日付」、退職届には「実際の退職日」にします。宛名は職場の院長にしましょう。

【記載する項目】

記載する項目 概要
①表題 右行中央に「退職願」もしくは「退職届」と記載
②書き出し 右下に「私儀」から始める
次の行から「このたび~」と続ける
③退職理由 基本的に「一身上の都合により」とする
④退職日 退職願:退職希望日
退職届:実際に退職する日
⑤文末 退職願:退職を願い出る旨を記載
退職届:退職する旨を記載
⑥届出年月日 届け出する日付を記載
⑦所属部署・氏名・捺印 所属部署名と氏名を記載
氏名の下に捺印(シャチハタは避ける)
※パソコンで作成する際もこの項目は手書きにする
⑧宛名 最高責任者の役職と氏名を記載
宛名のあとに「殿」をつける

退職届・退職願の書き方【横書きのテンプレート】

退職届・退職願の書き方【横書きのテンプレート】

横書きで作成する退職願・退職届の場合も、記載する項目は縦書きと同じです。

ただし、横書きの場合では上記のように、日付と宛名を上に書きます。数字は縦書きでは漢数字ですが、横書きの場合は算用数字を使いましょう。

また、横書きの場合は本文の前に右詰めで「私儀」、最後に右詰めで「以上」と書きます

【チェックリスト】提出前に見直すこと

  • 誤字・脱字はないか
  • 日付(退職日・届出日)は合っているか
  • 捺印を忘れていないか
  • 敬語を正しく使えているか
  • 退職届・退職願を提出する前には、上記のチェックリストを利用して確認すると安心です。

    誤字・脱字がないかはもちろん、日付や宛名に誤りはないか、捺印を忘れていないかなども注意深く見ておきましょう。

    また、敬語を正しく使えているかどうかは、意外と自分では気が付きにくいものです。念入りに確認するようにしましょう。

    退職届・退職願の封筒の書き方・入れ方

    退職届・退職願は封筒に入れて提出するのがマナーです。封筒の書き方や入れ方にもルールがあります。以下で詳しく見てみましょう。

    封筒の書き方

    封筒の書き方

    封筒には、表側中央に表題として「退職届」もしくは「退職願」と書きます。封筒の裏側左下には、自分の所属部署と氏名を記載。封をしなくても問題ない場合が多いですが、封をする場合は封筒の口に「〆」マークを書きます

    なお、退職願や退職届を横書きで作成した場合も、封筒は縦書きにする点に注意しましょう。

    封筒への入れ方

    封筒への入れ方

    まず、便箋の記載面が内側になるように、下から1/3の部分を折り、次に上から1/3の部分を内側に折って三つ折りにします

    封筒を裏返しにして、便箋の右側が封筒の上にくる向きにして、封筒に入れるのが正しい入れ方です。封筒に入れる際に便箋がしわにならないように気を付けましょう。

    退職届・退職願・辞表の提出方法

    退職届 退職願 辞表
    提出する相手 看護師長
    (直属の上司)
    看護師長
    (直属の上司)
    直属の上司
    提出するタイミング 退職確定後 退職の相談後 退職確定後
    提出の仕方 基本的に手渡し 基本的に手渡し 基本的に手渡し

    看護師の場合、直属の上司に退職の気持ちを相談した後、退職願・退職届を提出するのが一般的です。退職願と退職届は、看護師にとっての直属の上司である「看護師長」に、基本的には手渡しで提出しましょう。退職交渉がスムーズに進めば、退職願の提出はしなくてよい場合もあります。

    なお、雇用契約のない役職者の場合は辞表を提出しますが、看護師が活用するケースは少ないでしょう。

    メールや郵送での提出は可能?

    退職願や退職届の提出方法は、原則として手渡しが望ましいです。ただし、健康上の問題などで職場に行けない場合は、郵送やメールでの提出もできます

    メールや郵送で退職願や退職届を提出したい場合は、事前に上司に提出方法について相談した方がよいでしょう。郵送する場合は、発送用のひとまわり大きい封筒の中に退職届の表書きをした白色封筒を入れ、封筒が二重になるようにして送ります。

    【ケース別】看護師が円満退職を目指す方法

    【ケース別】看護師が円満退職を目指す方法

    いざ退職を切り出しても、スムーズに退職の手続きが進むとは限りません。よくあるケース別で、退職交渉がうまくいかない場合の対策を紹介します。

    退職届を受け取ってもらえないときは?

    直属の上司よりもさらに上の立場の人に相談する

    退職届を提出しても受理されない場合、看護師長よりもさらに上の立場の人に相談すると退職の交渉が進みやすいです。看護部長や人事部に相談してみるのもよいでしょう。

    相談にあたっては、退職の意志が固いことを再度伝え、適切な手続きを進められるように交渉しましょう。

    退職を引き止められるときは?

    引き止めにくい、前向きな退職理由を伝える

    引き止めを避けるためには、「新しい分野にチャレンジしたい」などできるだけマイナスイメージを抱きにくい、ポジティブな退職理由を伝えるようにするとよいでしょう。

    嘘の退職理由を伝えることはマナー違反ですが、仕事内容や人間関係への不満が理由だと、「部署異動させるから」などと引き止められることが考えられます。前向きな理由で、さらに退職の意思が固く、引き止めにあいにくい理由を伝えましょう。

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    看護師の退職理由の伝え方-円満に辞める&面接で好印象を残すには?【例文つき】

    退職までに有休消化が難しいときは?

    上司や同僚に相談し、有休の取得を相談する

    看護師は、人手不足やシフト調整の関係で、退職直前に有休を消化し切ることが難しいケースもあります。対策として、できる限り早く退職を申告して有休を計画的に取ることや、退職を伝える前から少しずつ有休を取得しておくことがおすすめです。

    また、上司や職場のスタッフに相談して有休が取れるように調整してもらう、などの対応も検討しましょう。

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    【看護師向け】円満退職からスムーズな転職につなげるために

  • 転職活動のスケジュールを入念に立てる
  • 自己分析やスキル・強みの棚卸しを徹底する
  • 在職中から転職活動を進める
  • 退職から期間を開けず転職するためには、まず転職活動にかかる期間の目安を把握し、しっかりとスケジュールを立てることが大切。一般的に、転職準備開始から入職までの期間は3カ月程度といわれています。

    準備期間には自己分析、自身が持つスキルや強みの整理、これまでの経験の振り返りをしっかりと行い、転職の軸を固めておくことが重要です。今の職場を退職後、期間を空けずに転職したい場合には、在職中から転職活動を並行して行っておく必要があります。

    転職活動と同時に、退職の手続きも忘れずに進めましょう。

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    退職届や退職願の書き方・提出方法に関するQ&A

    退職届・退職願の書き方や提出方法についてよく聞かれる質問とその回答を集めてみました。スムーズな退職を目指している方は参考にしてみてください。

    Q.退職届や退職願はパソコンで作成してもいい?

    A.おすすめは手書きですが、パソコンでの作成でもかまいません。

    基本的には手書きの方がより丁寧で、誠意が伝わりやすい印象があるためおすすめです。とくに、看護師の職場では手書きが好まれる傾向にあります。

    しかし、法律上は手書きでもパソコンでも問題ありません。職場の規則によっては作成方法や提出方法が指示されている場合もあるため、作成前に就業規則をしっかり確認しておきましょう。

    退職届・退職願の書き方はこちら

    Q.職場都合で退職する場合、退職届や退職願は必要?

    A.退職願・退職届ともに不要なケースが多いですが、退職届については求められることがあります。

    職場によって就業規則が異なるため、まずは規則を確認しましょう。一般的に職場都合で退職する場合、退職願は不要なケースが多いですが、退職届は求められる場合があります。

    なお、職場都合による退職の場合は、退職理由に「職場都合で退職したこと」がわかるように明記。退職理由を明記しておくことで、退職後の失業保険の手続きなどがよりスムーズに進むでしょう。

    Q.退職届や退職願に辞める理由の詳細は書く?

    A.基本的に「一身上の都合」とします。

    基本的に、自己都合退職の場合は「一身上の都合により」と簡潔にまとめてOKです。転職、介護、結婚・妊娠・出産、パートナーの転勤などもすべて含まれます。詳細な退職理由は、退職の意志を相談する際に口頭で説明するのがよいです。

    転職理由に嘘をつくのはNGですが、円満退職のためにも、ネガティブな理由を直接的な表現で伝えないよう注意しましょう。

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    看護師を辞めたいときはどうする?理由と対処法・スムーズな転職の進め方

    Q.退職届・退職願・辞表を提出した後に撤回はできる?

    A.基本的に撤回はできません。

    退職願や退職届は、人事権がある人に受理された時点で撤回できなくなります。よって、退職届や退職願、辞表を一度提出した後の撤回は基本的に不可と考えておきましょう。

    退職を決断する際は、よく考えたうえで慎重に行動する必要があります。どうしても撤回したい場合は、できる限り早く上司に相談するとよいでしょう。

    【撤回の可否について】

    退職届 基本的にできない
    退職願 基本的にできない
    辞表 基本的にできない

    スムーズな退職手続きで明るいスタートを迎えましょう

    看護師として働きながらの転職活動は非常に忙しく、退職準備は意外と疎かになりがち。しかし、退職に関わる書類をきちんとそろえて、スマートに退職の手続きを進めることで円満退職に近づけます。退職届の書き方やポイントを正しく押さえて、新しいスタートを気持ちよく切りましょう。

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