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看護師の休みはどれくらい?希望の伝え方や休日が取りやすい職場を解説

記事掲載日:2020/08/28

看護師の休みはどれくらい?希望の伝え方や休日が取りやすい職場を解説

仕事もプライベートも充実させたい看護師の方にとって、職場の「休み事情」は気になるもの。現在、休みが少ない・土日休みが取りにくい・友人と合わない、とお悩みの方もいるでしょう。今回は、看護師の平均的な休みの日数や、希望の休みを取るための方法についてご紹介します。休みが取りやすい職場や職場選びのポイントなど、有益な情報をお届けします。

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看護師の平均的な休みの日数はどれくらい?

看護師の所定年間休日日数(平均) 全体の平均年間休日日数(1企業の平均)
116.6日 110.7日

参考:日本看護協会「2023年病院看護実態調査報告書
参考:厚生労働省「令和5年就労条件総合調査 結果の概況

2023年の日本看護協会の調査によると、看護師の職場の就業規則で決められている「所定の年間休日日数」の平均は「116.6日」でした。回答は「120日〜130日未満」の割合がもっとも多く、続いて多かったのが「110日〜120日未満」です。

この結果に対し、全職種の平均年間休日日数は「110.7日」なので、意外にも看護師の休日は平均よりも多いといえます。

看護師が希望に沿った休みを取る3つのポイントはこちら
看護師におすすめ!休みが取りやすい職場3選はこちら
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看護師の年間有休取得率

看護師の平均年間有休取得率 全体の平均年間有休取得率
67.7% 62.1%

参考:日本看護協会「2023年病院看護実態調査報告書」(正規雇用看護職員)
参考:厚生労働省「令和5年就労条件総合調査 結果の概況

日本看護協会による調査で正規雇用看護師の年間有休取得率の平均は、2023年では67.7%と7割近いことが分かっています。全職業の平均である62.1%をやや上回っており、有休取得率は比較的高い職種といえるでしょう。

看護師の職場は多忙なため、なかなか有休が取得しにくいイメージもあります。しかし、近年は「看護師の働き方改革」のため有休取得を促進する流れもあり、ずいぶんと休めるようになってきました。

看護師の週休形態

週休形態 看護師の場合 全体の場合
完全週休2日制 24.4% 53.3%
完全週休2日制
以外の週休2日制
58.7% 32.1%
うち、4週8休制:48.7%
週休1日または
週休1日半
1.9% 6.9%

参考:日本看護協会「2023年病院看護実態調査報告書
参考:厚生労働省「令和5年就労条件総合調査 結果の概況

看護師は、1週間に必ず休みが2日ある「完全週休2日制」の割合が、全職種の平均に比べて少ない傾向にあります。

看護師の週休形態で一番多いのは、「4週8休」の割合。「4週8休」は、必ずしも1週間に2日間の休みではありませんが、4週間で見ると8日間の休みがある、という勤務形態です。

4週8休というと休みが少ないイメージがあるものの、同じ4週8休の職場でも各種休暇を含めた年間休日数には職場ごとに差があります。

看護師の休みが少ないといわれる4つの理由

看護師の休みが少ないといわれる4つの理由

各企業所定の休日日数や有休取得率のデータを見てみると、看護師の休みは必ずしも少ないわけではありません。ではなぜ、看護師は休みが少ないといわれがちなのでしょうか。以下で考えられる理由を紹介します。

シフト制が一般的で休みが不定期だから

看護師は基本的にシフト制で働くことが多い職業です。一般企業の会社員のように、土日祝日固定の休みではないことがほとんど

完全週休2日制をとっている看護師の就業先は少ない傾向にあり、4週8休が多くあります。周囲が土日祝日で休んでいるときに出勤する場合が多く、相対的に休みが少ないと感じやすいでしょう。

大型連休や希望休が取りにくい場合もあるから

配属先にもよりますが、看護師はシフト制が基本であるため、ゴールデンウィークや年末年始などの大型連休がカレンダー通りに取れない場合もあります。職場の状況により、希望休を出してもすべての要望が通らないケースもあるでしょう。

休日が分散してしまう傾向から、休みが取りにくい・少ないと感じている可能性があります。

夜勤明けを休みと捉えられるケースがあるから

休日とは、原則的に午前0時から午後12時までの24時間の休みを指します。そのため、一般的には夜勤明けは休日扱いにはなりません

しかし、3交替制勤務で、夜勤明けから次の勤務まで24時間以上あいている場合、医療機関によっては夜勤明けの日を「休日」とみなされてしまうケースもあります。実際、夜勤明け後、1日の休みではないのにそのまま翌日にも夜勤が入るケースもあるでしょう。

残業や休日出勤が求められることもあるから

職場の体制によっては、残業が多かったり休日に急遽出勤の必要が出たりするケースもあります。また、休日に研修や勉強会、会議などへの参加が求められる職場もあり、看護師の負担になっている可能性も。

このような理由が、看護師は休日もゆっくり休めず、「休日が少ない」と不満に感じる原因のひとつと考えられます。

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看護師が希望に沿った休みを取る3つのポイント

たとえ激務の職場であっても、看護師にはもちろん休みを取る権利があります。以下で紹介するポイントに気をつければ、休みやすくなるかもしれません。しっかり希望通りの休みをゲットしましょう。

シフトが出る前の早い段階で休みの希望を伝える

希望の休みがあるときは、できる限り早い段階で伝えるようにしましょう。毎月のシフトが組み始められるのは、意外と早い時期からです。シフトがほぼ固まりかけたころに希望の休日を申し出ると、嫌な顔をされることもあるでしょう。

普段シフトが決まる時期よりも早く、前もって伝えておくことで、すんなり受け入れてもらえる場合があります。

スタッフ間で助け合い・協力をする

誰かが休みを希望したときは自分が進んで代理を申し出るなど、お互いに助け合える関係性を築きましょう。

仕事上のチームワークだけでなく、休日取得の面でも普段から同じ部署の看護師同士でコミュニケーションを取っておくことが役に立ちます。自分が休むときも快く受け入れてもらえ、休みが取りやすくなる可能性があるでしょう。

有休を月末・月初で申請する

連休を取りたいときは、休日を月末と月初にまたぐように申請することで、有休を使って長めの連休を取得できる可能性があります。

連休などまとまった休みを取りたい場合は、ひと月の間で申請できる有休の数が職場既定の数を超えてしまうケースも少なくありません。ただし、他のスタッフの有休取得数との兼ね合いも大事なので気をつけましょう。

休みの少なさに悩んでいるときの改善策

休みの少なさに悩んでいるときの改善策

  • 信頼できる人に相談する
  • 他の医療機関・施設に転職する

では、看護師が休みの少なさを辛く感じる場合、どうすればいいのでしょうか。改善策を2つ紹介します。

信頼できる人に相談する

まずは、家族や友人に、今抱えている悩みを相談してみましょう。人に悩みを相談すると、役に立つアドバイスをもらえるだけでなく、自らの考えを整理する機会にもなります。

ただし、相談の内容が周囲に広まってしまっては、余計な誤解を生みかねません。相談をする際は、信頼できる人だけを選ぶようにしましょう。

他の医療機関・施設に転職する

他の病院やクリニックに転職すれば、休みが多くなる可能性もあります。

たとえば、大学病院・国立病院は比較的、年間休日が多めです。クリニックの場合、休みは運営方針によって変わるものの、月に8日程度は休める場合が多く、急な出勤も頻発しません。

カレンダーどおりに休みたい方には、保育園勤務の看護師もおすすめです。

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看護師におすすめ!休みが取りやすい職場3選

休みの取りやすさは職場環境によって大きく違います。ここでは、看護師が休みを取りやすい職場を3つご紹介。仕事と休みのバランスを重視する方は、転職先を選ぶ際に以下のような職場を検討してみましょう。

訪問看護・訪問診療

メリット デメリット
・土日に休めることが多い
・患者さま一人ひとりに寄り添った個別性の高いケアができる
・事業所によってはオンコール対応がないところもある
・事業所によってはオンコール対応がある場合がある
・看護師に運転を求められることが多い
・訪問看護では看護師1人で訪問する場合が多い

訪問看護や訪問診療は、患者さまのご自宅に看護師が出向いて、必要なケアを提供するサービスです。病院やクリニックなどの勤務とは異なり、患者さまの個別性を重視して、一人ひとりに合わせたケアを提供できます。

訪問看護ステーションは一般的に土日休みが多いため、そこで働く看護師も土日休みを取れることが多いです。

ただし、職場によってはオンコール対応がある場合もあります。中にはオンコール対応が少なめの事業所もあるため、休みの日も安定して休息を取りやすいでしょう。

【こんな看護師におすすめ!】

  • 土日中心の休みでプライベートと仕事を両立したい看護師
  • ある程度経験があり、臨機応変に対応できる看護師

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訪問看護師の仕事内容や給料を解説

クリニック

メリット デメリット
・日勤のみであることがほとんど
・大型連休が取れる可能性がある
・仕事と生活のバランスを取りやすい
・繁忙期などは休みが取りにくい
・最新の技術を学ぶ機会が少ない
・夜勤がない分給料が下がる可能性がある

クリニックは、日勤のみのシフト制で働くことが一般的な職場です。クリニックの休暇に合わせて、年末年始や大型連休なども休める可能性があります。夜勤がないことから、規模の大きな病院での勤務に比べて、仕事と生活のバランスが取りやすいでしょう。

ただし、限られた人数のスタッフで働く職場なので、繁忙期の休みは取りにくい傾向にあります。また、研修の機会がないことがほとんどです。看護技術を高めたり、最新の技術を学んだりする機会は少ない職場環境でしょう。

【こんな看護師におすすめ!】

  • 夜勤をしたくない看護師
  • 大型連休を取りたい看護師

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介護施設

メリット デメリット
・残業が少ない
・看護師間でシフトを調整し休みやすい
・デイサービスではほとんどが日勤のみ
・病院に比べて収入が少なくなる場合がある
・他職種とのコミュニケーション能力が必要
・看護技術を磨く機会が少ない

介護施設で働く看護師も、一般的に残業が少なく、定時で帰宅できることが多いです。中でもデイサービスは、基本的に日中のみの勤務であり、夜勤がほとんどありません

施設によっては土日出勤となるケースもありますが、少ない看護師同士でシフトの希望を出し合い、比較的休みが取りやすい傾向にあります。

ただし、日勤のみの介護施設で働く場合、夜勤のある職場に比べて収入が少なくなるでしょう。また、介護スタッフやケアマネジャーなど他職種とともに働くため、高いコミュニケーション能力が必要です。

【こんな看護師におすすめ!】

  • 残業を減らしてプライベートの時間を大切にしたい看護師
  • コミュニケーション能力が高く、他職種とともに働ける看護師

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看護師が休みの多い職場を選ぶために確認すべき4つのポイント

看護師が休みの多い職場を選ぶために確認すべき4つのポイント

他の病院やクリニックに転職する際、休みの多い職場を選ぶためには、どこに着目するべきでしょうか。休みの多い職場を見極める4つのポイントを紹介します。

年間休日の日数

休日日数は、病院やクリニックの運営方針によってばらつきがあります。医療福祉分野における年間休日数は100~109日程度といわれていますので、これを基準に判断してみましょう。

勤務体系

看護師の勤務体系には、2交替制と3交替制があります。両者の違いは主に夜勤の形態であり、2交替制の夜勤は1種類ですが、3交替制の夜勤は準夜勤(前半)と深夜勤(後半)の2種類にわかれます。

3交替制には夜勤の時間が短くて済むというメリットがありますが、そのぶん休日も細かく分断されてしまいます。

たとえば準夜勤後の休日は、勤務が終わった直後の0時からが始まりです。充分な睡眠をとると残りの休日は半日しかなく、休みが少なく感じられてしまいます。

2交替制と3交替制には双方メリット・デメリットがあり、どちらがいいかは一概にはいえません。しかし、休みという観点にしぼれば、まとまった休みがとりやすい2交替制がおすすめです。

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有給休暇の取得率

有休は法律に定められた労働者の権利ですが、使えないまま消えてしまうのでは意味がありません。転職先の病院やクリニックを選ぶ際は、実際の有休取得率がどれくらいなのかも気にしてみましょう。

福利厚生の手厚さ

休みには、単純な毎週・毎月の休み以外にも、育児休暇・慶弔休暇・介護休暇・夏期休暇など、長期休暇のシステムがあります。育児休暇や介護休暇が取れる勤務先ならば、ライフステージにあわせて長く柔軟に、勤めつづけることができるでしょう。

看護師の休みに関するQ&A

看護師の休みに関して、よくある質問と回答を以下に分かりやすくまとめました。休みやすい職場をお探しの方はぜひ参考にしてください。

Q.看護師は土日祝日や年末年始などでも休みを取れる?

A.職場によりますが、看護師はシフト制勤務が一般的であるため、難しい環境です。

看護師が一般企業に勤める会社員のように、必ず固定で土日祝日や年末年始などに休みを取ることは難しいでしょう。ただし、職場によっては看護師間で相談し、休みを調整できるケースもあります。

Q.看護師1年目だと希望の休みを取りにくい?

A.1年目だからといって、希望の休みを取りにくいということはありません。

希望の休みを取りやすくするポイントは、シフトが出るよりも前に早めに申請することです。また、一緒に働くスタッフへの配慮も忘れてはいけません。スタッフ間のコミュニケーションをしっかり取り、お互いに助け合う姿勢が大切です。

Q.カレンダー通りの休みが取れる看護師の職場はある?

A.訪問看護ステーションや保育園、学校、一般企業に勤める企業看護師などではカレンダー通りの休みが取れる可能性があります。

所属する事業所にもよりますが、訪問看護ステーションは土日祝日休みのケースが多いです。また、保育園や学校の看護師、企業看護師などもカレンダー通りの休みが取りやすいでしょう。ただし、人気の職場であるため、採用枠が少ない点に注意が必要です。

Q.看護師も急な休みを取ることはできる?

A.可能ですが、できるだけ周囲に迷惑がかからないよう配慮しましょう。

看護師の仕事に限ったことではありませんが、予定外の休みが必要なときや体調不良のときなどは、できる限り早く上司に連絡をするようにしましょう。報告が遅くなるほど、人員配置に負担がかかってしまう可能性があるためです。

また、急に休みを代わってもらったスタッフには必ずお礼を伝えるようにしましょう。

Q.看護師が休みを有効に活用するには?

A.事前に予定を決めて意識的にシュする時間を作るのがおすすめです。

休日の予定を決めないままで過ごしていては、仕事の疲れもありダラダラと過ごしてしまいがち。事前に休日の予定を決めておくことをおすすめします。

また、夜勤明けの日中から次の日の休みは長いので、さらに希望休をつなげて3連休のようにするなど有効活用するのもよいでしょう。

休みやすい職場を選んで看護師としての力を充分に発揮しましょう

職場によってシフトの流れや週休制度に違いはありますが、看護師は比較的休みがきちんと取れる職種です。それでも、夜勤や残業、休日の研修などで休めていない人も多いもの。そんなときは、職場を変えてみることで休みが取りやすくなるかもしれません。休みやすい職場かどうか、事前に条件をしっかりチェックして選びましょう。

休みやすい職場環境かどうか分からない方は、ナースステップの専門のコンサルタントに相談してみるのがおすすめです。医療業界専任コンサルタントだからこそ知る詳しい職場事情もあり、無料で転職をサポートします。しっかり休みを取りながら、やりがいを持って看護師の仕事をしていきたいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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