【看護師必見】健診センター勤務はきつい?やりがいや向いている人を解説
記事掲載日:2024/03/27
健診センターは看護師に人気の職場ですが、中には「きつい」といわれるケースもあります。今回は、健診センターの看護師がきついといわれる理由を徹底解説。健診センター勤務が向いている看護師の特徴や、健診センター業務のやりがい・魅力、転職を目指すコツもご紹介しますので、転職をお考えの方はぜひ参考にしてください。
- 健診センターの看護師の仕事がきついといわれる6つの理由
- 健診センター勤務が向いていない看護師の特徴
- 健診センター勤務に向いている看護師の特徴
- 【きつい以外に楽しさも】健診センター看護師のやりがい・魅力
- 健診センターの看護師へ転職を目指すために
- 【看護師向け】健診センターの仕事に関するよくある質問
- 健診センター看護師はきついだけじゃない!やりがいもある人気の職場
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健診センターの看護師の仕事がきついといわれる6つの理由
健診センターとは、さまざまな疾患の予防・発見を目的に、健康な患者さまに対して検査を行う施設です。 看護師は主に、問診や身長・体重・血圧などの測定、採血、医師の診療補助などを担当します。
健診センターにおける看護師の業務の特性から、人によってはきついと感じる場合もあるようです。主に次のような理由が考えられます。
【健診センターの看護師の仕事がきついといわれる理由】
正確かつスピーディな採血が求められるから
健診センターは1日に多くの方が受診する場所であるため、看護師には正確で速い採血スキルが求められます。次から次へと採血をこなす必要があるでしょう。
採血に時間がかかりすぎたり、スムーズな対応ができなかったりすると、検査の流れが滞ります。受診する方の待ち時間が長くなり、不満を招きかねないため、プレッシャーを感じてしまう方も多いでしょう。
単調なルーティンワークが多いから
毎日同じ業務の繰り返しが苦手な看護師は、「きつい」「刺激がない」と感じる可能性があります。
健診センターでは、基本的に毎日同じ流れで業務対応を行います。勤務先の規模やスタッフの人数などにもよりますが、「一日中採血対応をする」「血圧測定をする」などのケースもあるでしょう。
そのため、コツコツ単調な業務を行うことに苦痛に感じる看護師には、あまり向かない職場です。
看護師の技術・スキルが向上しにくいから
健診センターにおける看護師のメインの仕事は、採血や医師の診療補助などです。単調な業務が多く、高度な医療行為や最新の医療知識に触れる機会はほとんどありません。
また、勤務する健診センターによっては、看護ケア以外の事務作業などを対応するケースもあります。自ら学ぶ姿勢を持っていないと、看護師としての技術やスキルの向上が難しい職場といえるでしょう。
日々医療行為に携わりたい看護師にとっては、「きつい」「物足りない」と感じるきっかけになると考えられます。
受診する方への接遇対応が難しいから
接客的な対応が苦手な看護師も、健診センターの仕事を「きつい」と感じやすいです。
健診センターは、病気の治療に訪れる患者さまではなく、健康診断を受ける「お客さま」が利用する場所。病院の外来や病棟とは異なり、「お客さま」に対する接客的な対応が求められます。
健診センターを受診する方は毎日違うため、常に関わり方に気を配る必要があるでしょう。検査が滞ったり接遇対応が悪かったりすると、マイナス印象を与えたりクレームにつながったりする可能性も。
上記の理由から、健診センターの勤務では接遇スキルやマナーが欠かせません。
巡回健診のたびに新しい環境に慣れる必要があるから
巡回健診とは、依頼先の企業や学校などに出張して実施する健診です。健診バスや出張先の施設などで健診を行います。
出張する環境に都度慣れる必要があるため、不慣れな環境で業務を行うことを「きつい」と感じる人もいるでしょう。チームを組むスタッフの人数によっては、看護師1人にかかる業務負担が増えるケースも。
また、巡回に出向く場所によっては出発時間が早朝になることもあります。
個人情報の管理や急変対応が大変だから
健診センターは毎日多くの方が受診するため、一人ひとりの個人情報の管理が大変です。問診票や検体の取り違えを招かないよう、常に気を配りながら対応することが求められます。
また、健康な方への対応が基本ですが、まれに健診を受けている間に体調が急変する方もいらっしゃいます。思わぬ急変時でも、看護師として落ち着いて冷静に対応する必要があり、精神的な負担を感じてしまう人もいるでしょう。
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健診センター勤務が向いていない看護師の特徴
前述したような健診センターの特徴から、どうしても「向いていない」と感じる看護師は出てくるようです。健診センター勤務に向いていない看護師の特徴を詳しく紹介します。
採血の経験が少ない・苦手な人
採血の経験が少ない、または採血に苦手意識がある看護師には、健診センターでの仕事はおすすめできません。
健診センターでは、日々多くの採血対応が求められ、1日に100人以上の採血をすることも。速さと正確さが必須であるため、採血が苦手な人には向かないでしょう。
単調なルーティンワークに飽きやすい人
健診センター勤務は、ルーティンワークに取り組むのが苦手なタイプの看護師にも不向きの傾向があります。健診センターは病棟や外来勤務と異なり、毎日およそ同じ流れで業務が進むためです。
仕事に刺激や変化、面白さを求める人は、「刺激がない」「面白くない」という理由で辞めてしまうケースもあるでしょう。
患者さまと時間をかけてじっくり関わりたい人
健診センターは、病棟勤務のように一人ひとりの患者さまと時間をかけて向き合いたい人、じっくり寄り添いたい看護師にもあまり向きません。
健診センターは、患者さまが毎日異なり、一人ひとりの方と関わる時間が少ないためです。患者さまとの関わりを重視したい人、深い関係性を築きたい人は、健診センターよりも病棟や訪問看護・施設などの形態の方が適しているでしょう。
高度な医療技術や看護スキルを学びたい人
最新の医療技術や知識、看護師としてのスキルを学び、向上させたい看護師も健診センターでの勤務が向かない傾向にあります。
健診センターの仕事は基本的にルーティンワークであり、採血や問診など基本的な対応以外を行う機会が少ないためです。
看護スキルを高めていきたい人は、最新技術を取り入れていたり研修体制が整っていたりする病院に勤務する方がよいでしょう。
健診センター勤務に向いている看護師の特徴
反対に、健診センターでの勤務が「向いている」と感じる人もいます。その特徴を詳しく見ていきましょう。
採血の経験が豊富で得意な人
スムーズかつスピーディな採血対応ができる人や採血の経験が豊富な人、たくさんの人数の採血も集中してできる看護師は、とくに健診センター勤務に向いています。
健診センターは、採血のスキルを活かして働きたい方におすすめの職場です。採血の腕に自信があり、「採血なら任せて!」という看護師には魅力ある職場でしょう。
ルーティンワークをコツコツこなせる人
健診センターの仕事は、日々コツコツと決まった業務を進められる人に向いています。検査対応や問診票等の準備も業務の一部なので、ミスなく正確にこなせる看護師におすすめです。
採血や検査対応など基礎的な看護スキルは欠かせませんが、事務作業や単純作業などを黙々と進めるのが好きな人にとっては嬉しい職場でしょう。
コミュニケーションスキルが高い人
健診センター勤務は、短い時間の中で患者さまの不安や悩みを取り除き、安心して検査を受けてもらえるようにコミュニケーションがとれる看護師に向いています。健診センターは、1人の患者さまに対応する時間が短く、ごく限られているためです。
受診される方の様子を敏感に察知し、ケアにつなげられるコミュニケーションスキルが欠かせません。
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予防医学や保健指導に関する知識を活かしたい人
健診センターでの仕事は、予防医学や保健指導など看護ケア以外の知識を活かして業務にあたりたい人にもおすすめです。
将来的に保健師を目指している人や、看護スキルだけでなく予防医学や保健指導の知識をこれから身につけたい人などにも向いています。
健診センターにおいて保健指導は、主に保健師や管理栄養士が行います。看護師も知識を深めておけば、受診者からの質問にもスムーズに答えられるようになるでしょう。
仕事と生活のバランスをとって働きたい人
健診センター勤務は基本的に夜勤や残業がないため、ワークライフバランスを考えて働きたい人におすすめです。一般的に出勤が朝早めであり、終業時間も早めのことが多いでしょう。
プライベートが忙しい人や介護・子育てと両立したい人、夜勤が多い部署から転職を考えている人にも向いているでしょう。
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【きつい以外に楽しさも】健診センター看護師のやりがい・魅力
健診センターにおける看護師の仕事は、向いている人にとってはやりがいや楽しさが多くあります。具体的に感じられるやりがい・魅力を見ていきましょう。
病気の予防・早期発見に貢献できる
健診センター勤務の看護師の大きなやりがいのひとつは、検査を通して隠れた病気を早期に発見したり、疾患の予防に役立てたりできることです。
健康診断は何気なく受診したつもりでも、大きな病気を発見するきっかけになる場合があります。受診される方が病気にかかる前に健康を守るきっかけになるので、意義が大きくやりがいを感じられる仕事です。
接遇スキル・マナーを身につけられる
健診センターでは、受診する方に対して「お客さま」への接客的な立ち位置での対応が求められます。病棟勤務などとは異なり、社会人としての接遇スキルやマナーなどを学べる場所です。
受診される方とは限られた時間のみの関わりですが、よりよい対応ができれば満足度向上にもつながります。自然と美しい身のこなしや言葉遣いを心がけられるでしょう。
仕事と生活を両立しやすい
健診センターの仕事は、基本的に夜勤や残業がありません。休日もカレンダー通りに取れることがほとんどです。
家族や友人とのスケジュールも合わせやすく、仕事と生活のバランスをとりながら両立して働きやすい職場といえます。
精神的・身体的負担が少ない
健診センターでは、命に関わる病態の患者さま対応や患者さまの介助など、身体的な労働がほとんど発生しません。そのため、精神的にも身体的にも負担が少なく、業務をこなしやすい傾向があります。
重病や急変の可能性がある患者さまの対応をするのが不安という方でも比較的安心して勤務でき、体力に自信がない方も働きやすい職場といえるでしょう。
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健診センターの看護師へ転職を目指すために
健診センターで看護師が働く際には、看護師資格以外で必須の資格はありません。健診センターに転職を目指すためには、上記のスキルや知識を身につけることがおすすめです。
とくに、スピーディかつスムーズに採血を進めるスキルは、健診センターで勤務する際に重宝されます。マナー・接遇を意識した対応力やコミュニケーション能力も、身につけておいて損はないでしょう。
加えて、臨床経験が3年以上あると、より即戦力として見られやすい傾向にあります。
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【看護師向け】健診センターの仕事に関するよくある質問
健診センターの看護師の仕事について、よく聞かれる質問とその回答をまとめています。健診センターへの転職をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
Q.健診センター勤務は病棟勤務に比べてきつい?
病棟勤務では、命に関わる患者さまが入院されているケースも多く、急変対応が必要なこともあります。比べて健診センターは、基本的に病気にかかっていない健康な方が来る場所です。
急変対応や緊急的な処置が少ない分、精神的・身体的なきつさは少ない傾向にあります。
Q.健診センターの仕事がきついと感じたときの対処法は?
健診センターの勤務において、知識や技術が不足している場合はそれらを磨き上げる努力が大切です。たとえば、採血の経験が浅い場合は、臨床経験を積んで技術を磨きましょう。
患者さまへの接遇やマナーに不安がある場合は、自ら研修に参加したり本などで学んだりしましょう。誰かに話すことで気持ちが楽になる悩みであれば、看護師の先輩や同僚に相談するのもおすすめです。
Q.健診センターの仕事は人気?
日本看護協会の調査(※)によると、健診センター・労働衛生機関の2022年度の求人倍率は0.24倍です。他の職場に比べると求人倍率が高い職場であり、看護師にとって人気の職場といえるでしょう。募集が出ても、すぐに決まってしまうこともあるようです。
▼参考資料はこちら
※参考:"2022年度「ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析」 結果".公益社団法人 日本看護協会.
https://www.nurse.or.jp/home/assets/20231114_nl01.pdf,(参照2024-1-28)
健診センター看護師はきついだけじゃない!やりがいもある人気の職場
健診センターの看護師は、その仕事内容の特徴から人によって「きつい」と感じることもあります。しかし、向いている人にとってはプライベートとの両立がしやすく、やりがいを持って働ける魅力の多い職場。実際に求人倍率が高く、とても人気がある仕事です。
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「なぜ転職するのか」の理由を
明確にするところから一緒に考えます。
看護師の転職に悩んだら
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