【転職が多い看護師】職務経歴書の書き方&例文!スキル・経験を伝えるコツ
記事掲載日:2023/05/18
職務経歴書は転職活動に必須の書類ですが、転職の回数が多い看護師は書く内容が多く、とくに記載が難しいものです。転職回数の多さがマイナスイメージにならないか、不安を感じる方も多いでしょう。今回は、転職経験が多い看護師に役立つ職務経歴書の書き方のコツをご紹介します。例文も解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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ナースステップは
「なぜ転職するのか」の理由を
明確にするところから一緒に考えます。
看護師の転職に悩んだら
まずはナースステップにご相談ください!
- 転職が多い看護師はネガティブな印象をもたれる?
- 看護師の職務経歴書で採用担当者は何を重視する?
- 【転職回数が多い看護師】職務経歴書の書き方のコツ
- 【転職回数が多い看護師】職務経歴書の書き方・例文
- 転職回数が多い看護師が転職を目指すために
- 看護師の職務経歴書に関するQ&A
- 転職回数が多い看護師の職務経歴書は書き方にひと工夫を!
転職が多い看護師はネガティブな印象をもたれる?
「転職が多いから悪いイメージにつながる」「不採用になる」など、転職回数の多さが看護師の転職活動に大きな影響を与えるわけではありません。なぜなら、看護師の採用では、転職回数以外にもスキルや経験年数、転職理由など重視されることがあるためです。
たとえ転職回数が多い場合でも、それだけを理由に採用可否が決定するわけではないと留意しておきましょう。
看護師の転職状況
日本看護協会の「2021年 看護職員実態調査」によると、調査を行った看護師のうち50.5%が「転職経験あり」と回答しています。このうち、「これまでに所属した勤務先数」の調査でもっとも多かったのが「1~2カ所」の50.3%、次に「3~4カ所」の34.7%でした。
平均経験施設数は3.0カ所で、転職を経験している看護師は一定数います。中には、ネガティブな理由ではなく、やむを得ない理由で転職している看護師もいると推測されるでしょう。
転職回数・理由によっては職務経歴書の書き方に注意が必要
看護師の転職活動において、転職回数だけが採用可否に直結するわけではありませんが、職務経歴書の書き方に注意しないと、転職回数が多いことが不利に働く可能性もあります。
たとえば、「ひとつの職場を短期間で辞めることを繰り返している」「20代で4回などたくさんの転職を繰り返している」といった場合には、悪い印象を持たれるケースも少なくありません。
転職理由や実際の転職回数を踏まえて、職務経歴書の書き方や面接時の伝え方に気をつけましょう。
【転職回数が多い看護師向け】職務経歴書の書き方のコツはこちら
看護師の職務経歴書で採用担当者は何を重視する?
転職回数が多い看護師の場合、職務経歴書の書き方に注意が必要です。しかし、実際の書類選考や面接では、採用担当者は転職回数よりも転職理由やその人の経験やスキル、看護師の仕事に対する姿勢などをとくに重視しています。
ここでは、看護師の職務経歴書で採用担当者に見られやすい主なポイントをご紹介します。
転職理由
採用担当者が職務経歴書を見る際は、転職回数が多いことよりも「なぜ退職したのか」という転職の理由に注目しています。転職の理由はさまざまであり、病院の倒産やライフスタイルの変化など、やむを得ない理由のケースもあります。
ただし、人間関係や職場環境などネガティブな理由で退職した場合、理由をそのまま書くとマイナスな印象につながってしまいます。「スキルアップしたいから」「経験を積むため」などと、ポジティブな表現に変えて記載しましょう。
経験年数やスキル
「転職・就業経験を経てその人がどのようなスキルを身につけたか」「どのような経験を積んできたか」なども、看護師の職務経歴書から採用担当者がとくに見ているポイントです。
採用担当者は、自分の病院やクリニックで活躍してくれる人材を求めています。転職回数が多い看護師でも、職務経歴書から十分なスキル・経験があると判断されれば採用につながるでしょう。
看護師の仕事に対する姿勢
「看護師が仕事に対してどのような姿勢でいるか」も、採用担当者がとくに重視する項目です。看護師の年齢に応じて、求められる人物像が異なっています。
たとえば、20代は看護師の中でも若く、長く働いてくれることを期待される年代です。将来のキャリアプランを明確に掲げている看護師の方が、自分の病院やクリニックに貢献してくれる人材であると思ってもらえるでしょう。
また、経験を積んできた30代・40代の看護師は、今までのキャリアを踏まえて「即戦力」や「柔軟性」を求められる傾向にあります。自身の年齢をもとに、仕事の姿勢や求められる能力を考えてみましょう。
【転職回数が多い看護師】職務経歴書の書き方のコツ
転職回数が多い看護師さんは、「ネガティブなイメージを持たれるかも」と不安に思うかもしれません。しかし書き方を工夫すれば、転職回数が多いこともよいイメージにつなげられます。
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転職回数が多い=経験豊富であるとアピールする
転職回数の多さは、「さまざまな経験を積んできた」「状況に応じた対応力が身についた」などポジティブに表現してアピールしましょう。多くの転職経験をあえて強みとして伝えることで、ネガティブな印象を払拭できます。
さまざまな職場を経験したからこそ得た柔軟な対応力や、高いコミュニケーションスキルは大きな魅力です。とくに、職務経歴書の自己PR欄に記載するとよいでしょう。
【ポジティブな表現例】
職務要約や自己PRは簡潔にまとめる
転職経験が多くても、職務経歴書を書くときは簡潔かつわかりやすい表現を意識しましょう。とくに、職務要約や自己PRの書き方には注意が必要です。
ダラダラと今までの経歴を書き並べると、一番伝えたい強みが何なのか埋もれてしまい、自分のスキルや貢献度をうまくアピールできません。時系列ではなく、職務内容別に経験した業務やスキルを記載する方法が効果的な場合もあります。
採用担当者の視点に立ち、読みやすく・内容が伝わりやすい書き方を心がけましょう。
直近の数カ所のみ詳細を書く
採用担当者は、最近の状況をとくに知りたがっています。そのため、担当業務など詳細を書くのは直近の1.2カ所だけで問題ありません。
直近の職場の在籍期間が短い場合は、長く在籍した職場について書いてもよいでしょう。
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退職理由はあえて書かない
マイナスな印象を与える退職理由を、あえて書く必要はありません。結婚や出産、または派遣・契約社員の契約期間満了の場合など、やむを得ない退職の場合はその旨を記載してもよいでしょう。
【転職回数が多い看護師】職務経歴書の書き方・例文
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職務経歴書に記載する基本の項目は下記の通りです。まずタイトル・日付・氏名を記載し、職務要約、職務経歴、活かせるスキル、保有資格、自己PRを記載します。
活かせるスキルや保有資格などは正式名称で記載するなど、基本のマナーを押さえましょう。職務要約や職務経歴、自己PRについては、転職回数が多い点をカバーできるような書き方を意識しましょう。
①タイトル・日付・氏名
タイトルの「職務経歴書」は、用紙の一番上・中央に記入します。
日付と氏名はタイトルの次の段に、右揃えで書きましょう。日付は郵送する日もしくは提出する日を記入し、日付の後に「現在」を入れます。
②職務要約
職務要約の項目には、看護師として培ってきた経験や業務内容を簡潔にまとめましょう。
読みやすさを意識し、ダラダラと経歴を並べて書かないよう注意が必要です。転職回数が多くても、2~3行程度にまとめましょう。
【転職回数が多い看護師】職務経歴書の職務要約例文
【例文1】
【例文2】
③職務経歴
職務経歴書の「職務経歴」には、今までに携わった就業先の正式名称や在籍期間、具体的な業務内容などを記載します。職務経歴の欄に書く内容は下記の通りです。箇条書きで見やすくまとめましょう。
在職期間が極端に短い場合は、記載を省略することも可能です。転職回数が多い場合、すべての就業経験を記載すると長くなってしまいます。
見やすさを重視して、長く勤めた勤務先での内容や、希望する転職先との関連性が高いものを詳しく記載するとよいでしょう。転職回数が多い看護師の場合、職務経歴は「キャリア形式」で書くのがおすすめです。
【転職回数が多い看護師】職務経歴書の職務経歴例文
【内科】
病棟看護師業務
呼吸器内科病棟(42床) 〇〇総合病院(3年間/〇年◯月〜◯年◯月)
・バイタルサインズ測定・点滴・注射・内服管理・保清処置など基本的な病棟業務
・肺炎や喘息などの看護
・化学療法や放射線治療の看護
・ターミナルケア
・リーダー業務を経験
外来看護師業務
内科クリニック(無床) △△内科(2年間/〇年◯月〜◯年◯月)
□□クリニック(3年間/〇年◯月〜◯年◯月)
・受付業務・外来の予約調整
・検査・処置
・診療の補助
・薬剤・物品の管理
【外科】
病棟看護師業務
脳神経外科病棟(30床) 〇〇総合病院(4年間/〇年◯月〜◯年◯月)
・基本的な病棟看護師業務
・意識レベルのチェックとフィジカルアセスメント
・術前管理・術後管理(脳ドレーン管理)
・プリセプターとして新人教育に関わる
④活かせる経験・知識・技術
「これまでの経験をどのように貴院で活かせるのか」を伝える部分です。経歴をもとに自分のスキルや強みを端的にまとめましょう。志望する病院の特徴や求める人物像に合っていると好印象なので、募集要項や病院のホームページを確認してから書くのがおすすめです。履歴書の志望動機とつながる部分なので、大きな相違がないように注意しましょう。
【転職回数が多い看護師】職務経歴書の活かせるスキルの例文
【例文1】
これまでに特性の異なる複数の職場を経験したため、どのような職場でも柔軟に適応して即戦力として働けます。
また、貴院の業務改善にも貢献できると考えています。複数の診療科の専門知識があるため、幅広い疾患に対応できます。
【例文2】
これまでに複数の職場を経験したため、多職種間の円滑なコミュニケーションに自信があります。看護師以外の他職種とも連携しながら協働できます。
また、リーダー業務でのチームマネジメントや、新人教育の経験もあります。複数の診療科の経験があるため、異動にも柔軟に対応できます。
⑤保有資格
これまでに取得した資格の資格取得日と資格名を箇条書きにします。「看護師免許」「助産師免許」「保健師免許」は必ず記載してください。専門看護師や認定看護師の方は「専門看護師(〇〇)」「認定看護師(〇〇)」と、分野まで記入しましょう。
また、仕事に直接関係しないような資格(TOEICなど)であっても書くのが基本です。まだ取得していないものの取得に向けて勉強中の資格がある場合は、「取得予定」として記載できます。
⑥自己PR
採用担当者に、「この病院で働いてほしい」「活躍してくれそう」と思ってもらえるような強み、アピールを記載しましょう。転職回数の多さをポジティブに言い換え、強みとしてアピールすることが大切です。
自分がどのように役立つか、アピールする経験やスキル、強みを絞り込み、簡潔にまとめましょう。
【自己PRの基本構成】
【自己PRを書く際のポイント】
【転職回数が多い看護師】職務経歴書の自己PR例文2選
【例文1】
私の長所は適応力です。
これまで総合病院、単科病院、クリニック、訪問看護ステーションとさまざまな医療機関に勤務してきましたが、どの職場でもいち早く仕事を覚えられるよう、自分なりのマニュアルを作るようにしてきました。前職でも、上司から「適応が早い」との評価をいただいています。
また、職場に早く適応するためには、自分から積極的に仕事を教えてもらえるように周囲とコミュニケーションをとることが肝心だと考えています。貴院でも持ち前の適応力を発揮し、即戦力として貢献できるよう努力いたします。
【例文2】
私の強みは看護師としての経験が豊富なことです。
さまざまな診療科での勤務経験を通して、幅広い視点での看護力を磨いてまいりました。
とくに精神疾患と身体疾患が合併している患者さまのケアでは、両方の知識を使った療養上のアドバイスが可能です。前職では、患者さまから「看護師さんが詳しいから助かる」と言っていただいたこともあり、急変時の対応にも役立った経験があります。
貴院で働く際も、とくに患者さまへの療養指導の面でこの強みを活かしていきたいと考えています。
転職回数が多い看護師が転職を目指すために
転職回数が多く不安な方は、紹介会社に転職活動のフォローをお願いしましょう。紹介会社経由で転職する場合、「スキルシート」を作成するケースが多くみられます。スキルシートは、履歴書や職務経歴書を提出する前に提示する推薦状のようなものです。
紹介会社側でその人の経歴や推薦理由などを記入し、面接の日時設定などを進めてくれます。スキルシートの内容を充実させることで、転職回数の多さをカバーできるでしょう。
ナースステップは
「なぜ転職するのか」の理由を
明確にするところから一緒に考えます。
看護師の転職に悩んだら
まずはナースステップにご相談ください!
看護師の職務経歴書に関するQ&A
看護師の職務経歴書について、聞かれることが多い質問とその回答をまとめています。転職回数が多い方に参考になる内容がありますので、ぜひご確認ください。
Q.看護師の転職において職務経歴書の役割は?
採用担当者は、看護師に即戦力を期待しています。そのため、職務経歴書には具体的な実務経験の内容とスキルを記載しましょう。「求める業務のスキルを持っているか」「今までの経験を新しい職場でどのように活かせるか」「その職場にふさわしい人格か」をイメージしやすいように書くことが大切です。
Q.職務経歴書と履歴書はどう違う?
職務経歴書と履歴書は、どちらも看護師の選考に必要な書類です。学歴や職歴、免許・資格など内容が重複されることもありますが、目的が異なっています。そのため、職務経歴書は履歴書に記載しきれない、具体的な経験やスキルを補って記載する必要があります。
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【フォーマット付き】看護師の履歴書の書き方-志望動機など一挙解説
Q.職務経歴書はパソコンと手書きどちらで作成する?
履歴書の作成は指定がない限り手書きで行いますが、職務経歴書において決まりはありません。パソコンで制作すればテンプレートを活用でき、簡単に見やすい職務経歴書を作成できます。
フォントは明朝体で、A4サイズ1枚~数枚程度に収めましょう。箇条書きにすると簡潔で読みやすくなります。
Q.職務経歴書のまとめ方の種類は?
「編年体形式」は、職務経歴を時系列で記載する形式です。「逆編年体形式」は、「編年体形式」を逆にしたもので、直近の職務経歴から辿る書き方を指します。
「キャリア形式」は、業務内容ごとに職務経歴をまとめる形式。複数の科で勤務経験がある方や、転職回数の多い方にはこちらの書き方がおすすめです。
Q.職務経歴書を作成・提出する際のポイントは?
職務経歴書を作成する際は、自分に合ったフォーマットを選び、採用担当者から見て読みやすいように書きましょう。面接では職務経歴書をもとに質問されるので、記載した内容と面接での受け答えに矛盾がないよう、注意が必要です。
また、提出に関するマナーも守る必要があります。期限内に届くことはもちろん、職務経歴書が汚れないように気をつけ、応募書類と添え状をクリアファイルに挟んで封筒に入れましょう。
転職回数が多い看護師の職務経歴書は書き方にひと工夫を!
転職回数が多い看護師が職務経歴書を書くときは、ごちゃごちゃとわかりにくくならないよう注意が必要です。転職自体はやむを得ない場合もありますが、「すぐ辞めてしまうのではないか」と思われる可能性もゼロではありません。
転職理由をポジティブに言い換える、転職経験を強みとしてアピールするなどの工夫が大切です。ご紹介した職務経歴書の書き方を参考に、より魅力的な人物に感じられる職務経歴書にしましょう。
ナースステップは、看護師のためのお役立ち情報が満載です。一人ひとりのお悩みに寄り添い、転職のアドバイスをいたします。経験豊富な医療業界専任コンサルタントが無料でサポート。「転職回数が多くて職務経歴書の書き方が不安」、「やりがいを感じられる職場で働きたい」という方は、お気軽にご相談ください。
看護師の職務経歴書テンプレート(Word・サンプル付き)ダウンロード
ナースステップは
「なぜ転職するのか」の理由を
明確にするところから一緒に考えます。
看護師の転職に悩んだら
まずはナースステップにご相談ください!