新型コロナで看護師がもらえる慰労金!給付対象・金額や申請方法とは?
記事掲載日:2020/11/09
新型コロナウイルス感染症が世界中に広がり、医療現場などで働く看護師たちは大きな負担を強いられています。そのような状況下での懸命な働きに、感謝とねぎらいの意味を込め、政府は医療従事者に慰労金を給付しています。
今回は、新型コロナウイルスで看護師がもらえる慰労金について、給付対象や具体的な金額、そして申請方法について解説します。
- 新型コロナで看護師がもらえる慰労金とは?
- 慰労金の給付対象・給付金額~医療機関に勤めている場合~
- 慰労金の給付対象・給付金額~介護施設に勤めている場合~
- 新型コロナで看護師がもらえる慰労金の申請方法
- 「事業所が慰労金を申請してくれない」という問題も
新型コロナで看護師がもらえる慰労金とは?
新型コロナウイルスで看護師がもらえる慰労金は、「新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金交付事業」や「介護サービス事業所・施設等における感染症対策支援事業等及び職員に対する慰労金の支給事業」に基づいて、最大20万円がもらえるものです。
ウィルスの拡大抑止や収束に向けて、自分も感染する可能性がある負担の大きい現場で業務を行っている看護師などの医療従事者やスタッフを慰労する目的で作られました。
慰労金はただ待っていても支給されません。必ず申請が必要です。
慰労金の給付対象・給付金額~医療機関に勤めている場合~
給付対象と給付金額は、医療機関に勤めている場合と介護施設に勤めている場合で異なります。
医療機関の場合で給付対象となるのは、患者と接する機会のある医療従事者や職員です。患者と接する範囲には、看護師のように直接処置などを行う職種のほか、受付や会計業務を行う窓口職員、同じ建物の中で何かしら患者の対応を行う人なども含まれます。
(1)都道府県から役割を設定された医療機関に勤務・・・最大20万円
給付金額は医療機関の役割、そして実際に新型コロナウイルスに感染した患者を受け入れたかどうかで変わってきます。
重点医療機関やPCR検査センターなどの、都道府県から役割を認定された医療機関等で働く看護師等には最大20万円の支給です。
1:実際に新型コロナウイルス患者に診療等を行った医療機関等の場合・・・20万円
2:その他の場合・・・10万円
ただし1の場合でも初めて診療等を行った日以降に働いていないケースでは、10万円の支給となります。
(2)その他病院・診療所・訪問介護ステーション・助産所に勤務・・・5万円
(1)以外の病院や診療所、訪問介護ステーション、そして助産所に勤務しており、患者と接する看護師や職員などは5万円が支給されます。
ただし実際に新型コロナウイルスに感染した患者の入院を受け入れた場合は、20万円の支給です。
慰労金の給付対象・給付金額~介護施設に勤めている場合~
続いては、介護施設に勤めている場合の給付対象と給付金額について解説します。
対象者は医療機関と同様で、介護施設で利用者と接する機会のある医療従事者や職員となっています。
(1)感染者が発生・濃厚接触者に対応した施設に勤務・・・最大20万円
実際に感染者が施設内で発生した、または濃厚接触者に対応した施設に勤務する場合は最大20万円が支給されます。
1:【通所・施設系】感染者・濃厚接触者発生日以降に勤務を行った場合・・・20万円
2:【訪問系】感染者・濃厚接触者に実際にサービスを提供した場合・・・20万円
3:その他の場合:10万円
ただし対象期間中に、合計10日間以上勤務していることが条件です。
(2)その他の施設・事業所に勤務・・・5万円
(1)以外の施設や事業所に勤務し、利用者と接する職員は5万円が支給されます。
新型コロナで看護師がもらえる慰労金の申請方法
原則として、勤務先を通じて都道府県に申請しなくてはいけません。
対象となる職員からの申請を取りまとめて申請します。そのため、看護師が自分で何か手続きをする必要はありません。
手続きの進み具合は都道府県、そして各医療機関や介護施設で異なります。申請の締め切りは2021年2月末となっていますが、都道府県によっては締め切り時期も多少変わるでしょう。
「事業所が慰労金を申請してくれない」という問題も
厚生労働省によると「事業所が慰労金の申請をしてくれない」といった相談が、コールセンターなどにたくさん寄せられているとのことです。
申請する職員選定に時間を要していたり、業務が忙しくて申請自体に手間がかかっていたりと、何かしらの理由が考えられます。
あくまでも医療機関・施設単位で申請するため、勤務先に任せるしかありません。気になった場合は勤務先の担当スタッフに確認してみるとよいでしょう。
また厚生労働省は各事業所に申請手続きを行うこと、さらに都道府県に対して必要に応じて現場からの相談に対応するように要請しています。
まとめ
新型コロナウイルスの感染が続く中、医療機関や介護施設で働く看護師に慰労金が支給されるようになりました。
対象者や給付金額はさまざまなので、各自で確認しておきましょう。
申請は勤務先が一括して行うため、看護師が個人で行う必要はありません。正社員や契約社員、派遣、パートなどの雇用形態に関係なく支給されるのはうれしいですね。