看護師の給料相場は高い?低い?平均年収データを公開!
記事掲載日:2020/08/31
看護師として働く上で、やはり気になるポイントの1つが「給料の相場」ではないでしょうか。生計を立てるため、職業選択においてどのくらいの収入を得られるのかというのは無視することはできないポイントです。
そこでこの記事では、看護師の給料相場がどのくらいなのか、厚生労働省が発表している「平成30年賃金構造基本統計調査」のデータを元に、具体的な数字で紹介していきます。平均年収を始め、年齢別、地域別、施設別など細かいデータも取り上げて紹介しますので、看護師の給料が気になる方はぜひ参考にしてみてください。
- 看護師の給料相場
- データ別に見る看護師の給料相場
看護師の給料相場
早速看護師の給料の相場を見ていきましょう。「平均年収」とその「内訳」を詳しく紹介していきます。
看護師の平均年収は480万円
2018年度の看護師の平均年収は約479万3000万円です。
同年の全職種での平均年収は497万2000円となっており、一見すると平均より低いように見えます。しかし、女性での全職種平均年収は382万6300円となっており、看護師という職業は全体の9割を女性が占めるということを考えると、女性の職業としてはかなり高収入な部類に入ることが分かります。
看護師の給料内訳
続いて、看護師の給料の内訳を詳しく見ていきましょう。
看護師の給料の内容は、大きく「所定内給与」と「所定外給与」に分けられ、それぞれの詳しい内訳は次のとおりです。
所定内給与
・基本給
・役職手当
・資格手当
・住宅手当
・家族手当
・通勤手当
・交替勤務手当
・特殊勤務手当
これらの所定内給与は労働契約によって定められており、各種手当の内容などは勤務する施設や職場によって違いがあります。
所定外給与
・超過勤務手当
・休日勤務手当
・夜勤手当
・宿日直手当
・拘束手当
所定外給与は、所定の労働時間を超える労働や、所定外の労働に対して支給される給与です。看護師は交代制のシフトとなり、夜勤や休日出勤をする場合もあるため、定時の職業に比べて夜勤手当を始めとする所定外給与が多い傾向にあります。
また、施設の種類や規模によって夜勤が多い・少ないなどが変わるため、職場によって所定外給与の変動が大きく、給料にも大きく差があらわれます。たくさん稼ぎたいのであれば、夜勤や休日出勤、宿直などが多い職場を選ぶというのも1つの有効な手段となるでしょう。
データ別に見る看護師の給料相場
続いて、看護師の給料をデータ別に詳しく見ていきましょう。
・年代別
・男女別
・地域別
・施設の規模別
上記の4つの軸から看護師の給料を紹介していきます。
年代別の平均年収
看護師の年収を年代別に見ると、次の様になります。
20~24歳
390万円
25~29歳
464万円
30~34歳
472万円
35~39歳
484万円
40~44歳
497万円
45~49歳
515万円
50~54歳
537万円
55~59歳
528万円
60~64歳
445万円
65~69歳
380万円
70歳~
360万円
※千の位を四捨五入
こうしてみると、看護師の年収は50~54歳にピークを迎えその後下がっていくことが分かります。また、働き始めの給料は高いものの、給料が上昇するペースはかなりゆるやかな傾向があります。
男女別の平均年収
看護師の平均年収を男女別に見ると、男性が492万4200円、女性が478万4700円と、若干男性の方が高くなっています。
これは女性の場合は結婚や出産を機に離職したりパートタイム勤務になったりするケースが多いことが理由として考えられます。
地域別の平均年収
看護師の年収は地域によってもかなりのばらつきがあります。都道府県別の平均年収を表にまとめました。
北海道
474万円
青森
460万円
岩手
471万円
宮城
467万円
秋田
480万円
山形
444万円
福島
420万円
茨城
472万円
栃木
495万円
群馬
439万円
埼玉
486万円
千葉
514万円
東京
517万円
神奈川
532万円
新潟
474万円
富山
450万円
石川
486万円
福井
466万円
山梨
453万円
長野
497万円
岐阜
502万円
静岡
509万円
愛知
477万円
三重
516万円
滋賀
476万円
京都
495万円
大阪
507万円
兵庫
466万円
奈良
494万円
和歌山
501万円
鳥取
480万円
島根
454万円
岡山
475万円
広島
501万円
山口
470万円
徳島
458万円
香川
498万円
愛媛
436万円
高知
448万円
福岡
472万円
佐賀
431万円
長崎
427万円
熊本
433万円
大分
419万円
宮崎
403万円
鹿児島
404万円
沖縄
422万円
※千の位を四捨五入
1位の神奈川が約532万円であるのに対し、最下位の宮崎は約403万円と、130万円近い差があらわれました。やはり大都市やその周辺は平均より高めな傾向があり、東北や九州は平均を下回る県が多いことが分かります。
施設の規模別の平均年収
看護師の年収は勤務する施設の規模によっても変動します。
10~99人
100~999人
1000人~
平均年収
447万円
464万円
505万円
※千の位を四捨五入
やはり大学病院や総合病院など、規模が大きな施設ほど平均的な給料は高くなり、反対にクリニックなどの小規模な施設は給料が低い傾向があります。
まとめ
看護師の給料相場は約480万円と、職種全体では平均をやや下回るものの、女性の職業としてはかなり高収入であることが分かりました。また、年齢による給料の推移の特徴としては、働き始めの給料は高く、昇給ペースはゆるやかという傾向があります。
地域や施設の規模によっても給料には開きがあるため、ぜひこの記事を自分の給料が相場からみて妥当かどうかを判断する上での参考にしてみてください。