離島の看護師になる方法とは?離島で働くメリット・注意点も解説
記事掲載日:2021/03/29
離島で看護師として活躍している看護師は、ドラマやマンガの世界だけでなく実際に存在します。離島で働く看護師に興味を抱いている方も多いのではないでしょうか。
今回は離島で看護師になる方法と、メリットや注意点、給料についてご紹介します。
離島とは、どんな場所?
日本は全6,852の島で構成されており、北海道、本州、四国、九州、沖縄本島を除く6,847が離島です。有人島はそのうちの416島を占め、意外にも多いことがわかります。
離島医療の現状は、医療人材不足に悩まされているケースがほとんどです。資源が限られ、救急搬送にも制約があります。
長期療養施設や介護施設においても限界があり、看取りの問題も課題です。
離島で看護師として働く4つの方法
離島で看護師として働くための具体的な方法は、主に4つあります。
まずは短期間働き、雰囲気をつかんだうえで本格的な転職を検討することがおすすめです。
離島医療の支援サイトを利用する
代表的な例として、沖縄や奄美群島など、離島ごとに医療支援プロジェクトのサイトが立ち上がっています。このようなサイトは離島で働きたい医療従事者をサポートしており、看護師の就職支援を受けることが可能です。
その土地に強く、強固なネットワークをもつスタッフから仕事の紹介を受けられる点はメリットです。一方で労働条件等を選びにくく、希望しない施設に派遣される可能性がある点には注意しましょう。
看護師転職サイトを利用する
通常の転職と同様に、看護師専門の転職サイトを利用して仕事を探す方法です。地域を選んだり、「離島」とキーワード検索したりすることで探せます。
希望する地域や施設などを自分で選びやすい点がメリットです。一方で事前の視察などが難しく、勤務を開始してみると、想像と違った労働環境に身を置かれるリスクがあることを否定できません。
希望地の公務員採用試験を受ける
離島には公立病院も多く、看護師を地方公務員として採用しています。地方公務員の採用試験を受け、合格することで離島の看護師になることが可能です。
給料が安定し、福利厚生が充実するなど、条件面でのメリットを存分に感じられます。一方で試験に合格しなければならないこと、希望する地域で採用枠がない場合があるなどが難点でしょう。
お試しで働きたいなら、看護師派遣サイトを利用する
派遣サイトの企画として、3~6ヶ月程度の短期間で離島の看護師として働ける求人も見つかります。お試しで仕事探しをする場合は、とくに有益な働き方といえるでしょう。
家具家電つきアパートが完備されていたり、赴任費用が支給されたりすることなども利点になります。しかし、契約期間満了後、その施設で働き続けられなくなる可能性があることには注意しなければなりません。
離島で看護師として働くメリット
離島で看護師として働くメリットを2つに凝縮しました。
仕事の中身だけではなく、普段の生活についてもイメージしながら転職の有無を考えましょう。
大自然に囲まれて生活できる
大自然に囲まれ、リラックスしながら生活できることは都会にはない魅力です。喧騒から離れ、リゾート気分を味わえることに魅力を感じ、離島で働く選択肢をとる看護師は少なくありません。
雇用条件がよい
離島では、都会以上に人材不足に陥っている施設が多く存在します。金銭面などの雇用条件がよいこと、物価が安く生活しやすいことなども、離島ならではのメリットといえるでしょう。
離島で看護師として働く際の注意点
離島で看護師として働く場合の注意点として、以下の4点をご紹介します。
幅広い知識と対応力が必要になる
子どもから老人まで、訪れる患者のタイプが多彩です。さまざまな疾患をもつ患者が訪れますので、豊富な知識と対応力が求められます。
限られた医療資源で対応しなければならない
医療体制には限界があり、最新の機器を使用できるとは限りません。島にある資源を上手に使いこなしながら医療を行う必要があります。
看護師としてのスキルアップが難しい
高度な医療を提供できないことが、離島における医療の現状です。難しい症例の患者は本島に送られる場合も多く、看護師としてスキルアップを図ることは難しいでしょう。
移動手段の確保が必要な場合もある
公共交通機関がない場合、自家用車での移動が必須です。都会のような利便性のよさを離島に求めることはできません。
離島で働く看護師の給料はいくら?
離島で働く場合、看護師の給料水準は各自治体によって大きく変動するため一概にはいえません。
しかし都会における求人と比較して相場が下回る場合は少なく、経験次第では月収40~50万円という条件の仕事を見つけることも可能です。
まとめ
日本には400を超える有人島があり、多くの島で医療従事者不足に陥っています。
医療資源が限られていたり移動手段の確保が必要だったりと注意点もありますが、大自然に囲まれた暮らしに憧れをもつ方や、地域医療を支えたいという志をもつ方にとって離島は最適な環境といえるでしょう。