空港で働く看護師(エアポートナース)とは?仕事内容や給料について解説
記事掲載日:2020/09/14
働く場所が多岐にわたる看護師の仕事。たくさんある勤務場所の中でも、珍しいものの一つが空港です。
空の玄関として機能している空港ですが、空港で働く看護師(エアポートナース)はどのような仕事をしているのでしょうか。
今回は空港で働く看護師の仕事内容や向いている人、そして気になる給料事情などについて徹底解説します。
空港で働く看護師とは
空港で働く看護師は通称エアポートナースとも呼ばれています。日本にある空港の中には、クリニックが入っている場所がいくつかあります。
たくさんの人が訪れる空港ではケガをしたり、体調不良になったりする人も少なくありません。またあってほしくはありませんが、航空機事故が起こった際の治療としての役割を担うのも空港にあるクリニックです。
エアポートナースは空港にあるクリニックに勤務をして、看護業務を行います。
また国家公務員になりますが、検疫官として働く看護師もいます。通常の検疫業務のほかに衛星調査や健康相談、予防接種などが主な業務です。
エアポートナースに必要な資格やスキル
看護師資格があればエアポートナースに応募ができます。ほかに必須の資格はありません。
しかし空港という場所柄、外国人の利用も考えられることから、一般的には英語力も求められます。英語でスムーズにやりとりができるレベル、英検準1級以上かTOEIC700点以上の英語力が必要と考えておきましょう。
また航空機事故が起きた際は、患者の様態を見て搬送優先順位を判断しなければいけません。トリアージの知識と技術もあるとよいですね。
空港で働く看護師の主な仕事内容
空港で働く看護師の主な仕事は、空港を利用する人やスタッフへの看護業務です。ケガをしたり、体調不調になったりした人たちの処置や医師の診療補助をします。
一般的なクリニックに勤務する看護師と、仕事内容自体は大きく変わりません。ただし入院設備はないものの、24時間運用している空港の場合は夜勤業務が求められる可能性もあるでしょう。
また空港内で急病者が発生した場合は、クリニックから現場へ駆けつけて救護活動を行ったり、空港内で行われる防災活動に医療スタッフとして参加したりもします。
空港で働く看護師に向いている人
エアポートナースは臨機応変に対応できる人が向いています。クリニックを訪れる人は老若男女問わずさまざまです。
ケガや疾患、訴えている症状の内容なども多岐にわたるため、それぞれに合わせて臨機応変に対応しなければいけません。
また前述したように、トリアージのような緊急事態に遭遇する可能性も十分あります。動揺せずに状況を捉え、冷静に行動できる人が向いているでしょう。ある程度の看護師経験が必要ともいえますね。
語学が得意な人も重宝されます。日本語を話せない外国人患者も多く訪れるクリニックでは、英語が話せればスムーズにコミュニケーションを取ることができます。最近は中国や韓国、東南アジアからの観光客も多いので、それらの国の言葉を話せる人もエアポートナースとして活躍できるでしょう。
空港で働く看護師になる方法は?
空港で働く看護師になる方法をチェックしていきましょう。
魅力的な仕事ではあるものの、求人は決して多くありません。そもそもクリニックの数自体が少なく、欠員補充といった形でしか募集がされないためです。
クリニックを運営している母体病院に採用されて、配属となるケースが多いです。こまめに求人をチェックするとよいでしょう。
また看護師専用の求人サイトに掲載されることもあるので、こちらも定期的に確認しておく必要があります。
空港で働く看護師の給料
エアポートナースに興味がある人にとって気になるのが給料事情ではないでしょうか。
エアポートナースの求人を調査したところ、正社員で月給22万円ほど、パート勤務で時給1,400円ほどでした。運営母体が大学病院の場合、もう少し高くなる傾向があります。
病棟勤務の看護師と比べると給料相場は低いですが、クリニック看護師と同等の水準です。また夜勤業務があるクリニックであれば夜勤手当が付くため、毎月の給与水準はさらに上がるでしょう。
求人は看護師専用の求人サイトで探してみてくださいね。
まとめ
空港で働く看護師はエアポートナースとも呼ばれています。空港に設置されているクリニックに勤務をして、利用客や空港で働くスタッフの処置や看護業務が主な仕事です。
看護師資格以外に必須なものはありませんが、外国人も訪れることから、英語でコミュニケーションできるスキルは求められます。また航空機事故が起こる可能性もあるので、トリアージの知識と技術があるとよいでしょう。
求人はクリニックを運営している母体病院のほか、看護師専用の求人サイトから探してみましょう。求人数は決して多くないので、こまめにチェックすることが大切です。
一般的なクリニックとは少し違ったエアポートナースの仕事、気になった人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。